身体にまつわる都市伝説 第109回

ノーパン健康法を検証する!

2014.07.30 WED

身体にまつわる都市伝説


パンツをはかないことで快適に眠れる人もいるのだろうが、「決して全人的な健康法とはいえません」と須田先生。ノーパン健康法は医学的に疑問符のつく健康法なのだった 写真提供/PIXTA
熱帯夜が続いている。汗かきな筆者にはなんとも辛い季節で、Tシャツにパンツの軽装でも寝苦しく、いっそ全裸で寝ようかと思う今日このごろだ。

そういえば、「ノーパン健康法」というのが一時期よく喧伝されていた。パンツをはかないことで健康になれるのなら、夜も多少涼しくなりそうだし一石二鳥。ぜひ取り入れたいところだが…。

「ノーパン健康法は90年代から話題になり始めた健康法ですが、その根拠とされているのは大まかに3つ。まず、パンツで締め付けられないことで、毛細血管の血流を妨げない点。そして、通気性を維持して雑菌の繁殖を抑えられる点。最後に、腹部を締め付けないことでリラックスして安眠できる点です。いずれもパンツをはくことが健康に悪いという前提がありますが、これには大いに疑問があります」

そう語るのは、新宿ライフクリニックの須田隆興先生だ。

「まず、皆さんが日ごろ着用されているパンツが、毛細血管をうっ血させるほど締め付けることはありません。それに、陰部や肛門部といったかぎられた部分だけ締め付けから解放したところで、全身の健康に作用するとは考えにくいです。また、通気性については、確かに空気を嫌う嫌気性菌というのは存在するものの、陰部を中心とする感染症において、嫌気性菌感染はかなりの少数派になります。通気性の確保はさほど重要とはいえないでしょう」

須田先生によれば唯一、リラックス効果だけはあるかもしれないそうだが、それもあくまで個々人のフィーリングによる。少なくとも筆者の場合は、ノーパンではかえって落ち着かず、安眠の妨げになりそうな気がしてならない。暑くて窓を開けたまま眠る夜も多いことだし、どんなに寝苦しくても、やはりパンツくらいははいておくべきか…。
(友清 哲)

※この記事は2012年7月に取材・掲載した記事です

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