若手ビジネスマンも大いに関係アリ!

残業代ゼロ法で月給30万→○万に

2014.07.03 THU


もともと経済界は年収400万〜700万円以上を対象としたい考えだった。20代後半から30代前半の総合職は全員「残業代ゼロ」になる!? イラスト/牧野良幸
法律で原則“1日8時間、週40時間が上限”と定められている労働時間規制の適用を除外する「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を政府が検討している。これは「労働時間」ではなく「成果」に応じて給与を決める新しい賃金制度のこと。残業代がなくなることから「残業代ゼロ法案」として世のビジネスマンたちに警戒されている。

「制度の対象として検討されているのは『年収1000万円以上』の会社員。ただ、政府の産業競争力会議ではより広い対象者(工場労働者や一般事務、入社間もない若手社員など以外)に適用したい考えが示されています。将来的には大卒の総合職、26〜27歳以上は全員対象となる可能性もあります」。そう話すのは労働ジャーナリストの溝上憲文氏。

かりに残業代がなくなると会社員の給料はどれくらい下がるのか。「30歳男性会社員」モデルで試算してみると、こんな結果が出た。

「厚生労働省の『賃金構造基本統計調査』などをもとに推計すると、30歳の大卒総合職の平均月給は約30万9400円。このうち約3万1600円が所定外給与、つまり残業代によるものです。もし残業代がなくなれば、それまで額面で30万円以上だった月給が約28万円に下がり、手取りにいたっては約26万円から約23万円に減ることになります」

しかも、通常の残業代だけではなく、「深夜残業」や「休日出勤」の割増手当もなくなる見通し。これまで研究職などの専門業務や企画業務には「みなし労働時間制」が認められていたが、それが適用されなくなる。

「今後は制度の対象範囲とともに、長時間労働対策が議論になるはずです。残業代とは本来、長時間労働を抑制するためのペナルティです。上限のなくなる労働時間にどう歯止めをかけるかを議論する必要があるでしょう」

米国では雇用者の20%を占めるという「残業代ゼロ」。日本での導入にはまだまだ曲折が予想されるのだ。
(真屋キヨシ)


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト