「プラーク除去率」は大差なしという実験結果も

歯磨き効果「電動>手動」は誤解!

2014.08.11 MON


電動歯ブラシが考案されたのは1960年代前半。当初は子どもや高齢者、身体障害者向けのものとして生まれた
今や「5人に1人」という調査結果もある、電動歯ブラシの利用率。手磨き用の歯ブラシより汚れが落ちやすいイメージがあるせいか、利用者は右肩上がりで増えているようだ。

ところが、こうしたイメージは「誤解に過ぎない」と指摘するのは、海老沢歯科医院の院長・海老沢聡先生。

「多くの方が『手磨き用歯ブラシより電動歯ブラシの方が勝っている』と考えがちですが、実は大差ないことが、歯学に関する世界的な雑誌の研究で判明しています。電動歯ブラシと手磨き用歯ブラシでブラッシング前後の『プラーク除去率』を調べたところ、平均値に差が見られなかったんです」

この実験結果を発表したのは『Journal of Clinical Periodontology』という雑誌。電動歯ブラシも、手磨き用歯ブラシと同様、歯と歯が隣接するゾーンでは“磨き残し”が多くなる傾向が見られたという。その結果、どちらの歯ブラシを使うにせよ、歯と歯の間の汚れ除去には「歯間ブラシの併用が必要」との結論が出されたようだ。

「ですから、電動歯ブラシを使っているからと油断してはいけません。ハミガキ粉をきちんとつけ、まんべんなく歯にブラシを当てて、隅々まで汚れを取るように。また、細かい箇所は、歯間ブラシなどを使いましょう」(海老沢先生)

海老沢先生いわく、「どちらの歯ブラシを使うかは、その人のクセや磨き方に合わせて決めるべき」とのこと。でも、向き不向きはどうやって判断したらよいのだろう?

「手磨き用歯ブラシに向かないのは、力を入れ過ぎてしまう人。よく見られるのですが、これは歯の根元を傷つけ、知覚過敏などにつながります。歯ブラシの毛先がすぐに曲がったり、歯磨きの最中によく血が出たり…という方も同様です。こうした人は、歯に当てるだけの電動歯ブラシの方がよいでしょう。不器用で、手磨き用歯ブラシだと細かく磨けない人も同様です」(同)

ちなみに電動歯ブラシは「ヘッド交換のペースは、早ければ早いほどいい」(海老沢先生)そうなので、マメさのない人には不向きといえそうだ。
(有井太郎)

※この記事は2013年8月に取材・掲載した記事です

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