身体にまつわる都市伝説 第113回

男女の産み分けって本当に可能なの?

2014.08.28 THU

身体にまつわる都市伝説


海外では盛んに研究されている男女の産み分け。しかし、いま僕らが性別をコントロールしようとするのは決して現実的ではないようだ 写真提供/PIXTA
親しい友人に子どもが生まれたりすると、いつか自分に子どもができる日を想像してみることがある。筆者の場合、わりと以前から「将来は男の子がほしい」と口にしているのだが、誰しもまだ見ぬ我が子に思いを馳せることはあるだろう。

そこで気になるのが、最近たまに耳にする“男女の産み分け”。何らかの外的操作によって、望む性別の子を授かることは本当に可能なのだろうか? かつて産科にも携わった経験を持つ、新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「少なくとも、自然の生殖行為において男女を産み分ける方法は、まず存在しません。電磁波を浴びると女性が生まれやすいなど、様々な俗説を耳にしますが、科学的な根拠は今のところ皆無なんです。ただし、人為的な産み分けであれば、100%完全とはいえないものの、技術的には可能です。法的に認可されていないため、日本で行うことはできませんが…」

男女の産み分けを希望する人は少なくないようで、これは世界でも長年にわたって研究されてきた分野であるという。実際、おまじないレベルのものを含めれば、男女を産み分ける方法は数多く噂されてきた。

しかし、科学的な根拠に基づく手段は、体外受精の際しか講じることはできないのだと須田先生は解説する。

「男女の性別は、受精の時点ですでに決まっています。つまり、受精卵の染色体を調べると、男性になるのか女性になるのかがわかるので、恣意的に望む性別の受精卵を残すやり方によって、産み分けは可能となります。しかし、着床した受精卵を引き出すことは非常に危険。事実上、この方法は体外受精においてのみ実現可能ということになります」

世界には宗教上の理由から、第一子は男性が望ましいとする国もある。精子を選り分けるマイクロソートと呼ばれる手法で調べたうえ、望まない性別なら排除してしまうといったことが行われている国もあるそうだが、日本ではこの行為は禁止されている。

ともあれ、産まれてくる子どもが男女どちらであっても、血を分けた我が子なら愛おしいものに違いない。やはり子どもは“授かりもの”ということなのかもしれない。
(友清 哲)

※この記事は2012年8月に取材・掲載した記事です

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