身体にまつわる都市伝説 第164回

夫婦の顔はなぜ似てくるの?

2014.09.01 MON

身体にまつわる都市伝説


仲のいい夫婦の顔が似てくるというのは、経験的に多くの人が感じていることだろう。それは同じ環境を長く共有することで生まれる、夫婦円満の証しのひとつといえるのかも 写真提供/PIXTA
街で仲の良さそうな熟年夫婦を見かけた時、ふと、「夫婦は顔が似てくる」というのは本当だな、と感じることがある。夫婦である以上、家族ではあっても血縁はないはずなのに不思議だけど、きっと賛同してくれる人も多いはず。

環境などの外的な要因が、容貌に影響をおよぼすことはあるのだろうか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「顔の造形というのは、骨格以外に筋肉や脂肪の付き方にも左右されます。その意味では、食生活が影響している可能性もあると思われます。つまり長期間、同じ食事を高頻度で摂っている者同士は、肌の質感なども含め、顔を構成する要素に統一感が生まれても不思議ではありません。もっといえば、生粋の日本人のはずなのに、長く海外暮らしを経験することで、なんだか顔立ちが外国人っぽくなるようなケースもあるくらいですから」

歯ごたえのあるものを食べる機会が多かったり、脂質の多い食生活が定番化していたりすることで、顔の変化の方向性が一致することはいかにもありそう。海外での生活経験を持つ人が、どことなく外国人風のルックスに見えるケースなどは、ここに原因があるのかもしれない。

「それに、長く生活をともにする相手とは、自ずと表情の作り方が似てくることも理由のひとつではないでしょうか。表情は非言語のコミュニケーションツールですから、長い時間を一緒に過ごすことで、お互いに対して最も効率的に感情を伝えられる表情を選択できるようになるはず。何年もかけてその練度を上げていくことで、自然と表情が似てくることはあるでしょう」

たしかに、表情は顔の印象を決める大きな要素だ。須田先生いわく、よく似たおしどり夫婦であっても、無表情で撮った証明写真などで比較すれば、案外、赤の他人同士であることが顕著に見えるのではないかという。

食生活と表情、このふたつが似てくれば、年月を重ねるにしたがって容姿が似るのも当然かもしれない。
(友清 哲)

※この記事は2013年9月に取材・掲載した記事です

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