おばあちゃんがよく言ってた気がするけど…

「ヒザに水がたまる」とどうなる?

2014.09.04 THU


南出先生が指さしたレントゲン写真の白い箇所が「ヒザの水」がたまった状態。なお、ヒザ痛の予防にはサポーターやテーピングもオススメとのことです
ランニングやサッカー、登山などのスポーツを楽しんでいると時おり感じるヒザへの違和感や痛み。これはもしや慢性化したりして。そういえばおばあちゃんやおじいちゃんが「ヒザに水がたまった」だの、「ヒザの水を抜いた」だの話していた気がしますが、そもそも「ヒザの水」って何なんでしょう? ヒザを中心としたスポーツ障害に詳しい、稲毛整形外科の南出正順院長にうかがいました。

「ヒザの水というのは正式には『関節液』といいます。関節の作りとして、太ももの骨と、すねの骨、さらにヒザのお皿の部分の骨の、3つの骨があわさっているのがヒザなんですが、この関節全体が袋の中に入っています。これを『関節包(ほう)』と呼びますが、この中に潤滑液としてもともと2~3ccくらいの水=関節液が入っているんです。それが例えば20cc、30ccに増えたのが『ヒザに水がたまる』という状態なんです」

ほえー、リアルに水がたまってるんですね。先生いわくその水の成分は、水分がほとんどで、潤滑作用のあるヒアルロン酸や軟骨の栄養分となるたんぱく質を含んでいるそうです。色は黄色っぽいオリーブオイル状だとか。

でもこれ、どういう原因でたまるんですか? お年寄りだけ?

「ヒザには軟骨のほかに、他の関節にはない半月板というクッション材があるんですが、その半月板の損傷だとか、軟骨がすり減った変形性関節症などでヒザにストレスがかかることで、潤滑液を出す滑膜が炎症を起こして、水をたくさん出すようになるんです。なのでお年寄りだけではなく若い人でもスポーツ障害や歩き方の癖、特に若い女性なら関節リウマチにより水がたまることがあります。水がたまると関節包が膨らみますのでヒザが重苦しく曲げにくくなったりしますが、それはヒザのさらなる損傷を防ぐための機能でもあるんです」

ちなみに、ヒザにたまった水は採血と一緒でヒザの上の方から注射器を入れて抜くことができるそう。俗説にある「水を抜くと癖になる」というのは迷信で、ただ単に原因である滑膜炎が治っていないからだとか。

こうしたヒザに水がたまるのを予防する方法ってあるんでしょうか?

「そうですね。スポーツをする人は痛いのをずっと我慢しないことですね。あと肥満の人や、筋力が足りない人、あるいはよく正座をする人も、ヒザの軟骨に負担がかかって滑膜炎を起こしやすくなりますので、それらを解消するようにした方が良いでしょう」

自分に脚力があるかどうかは、片足屈伸をした場合、ちゃんと前にまっすぐ出ているかどうかでも確かめられるとか。ちなみによくヒザ痛に陥る筆者は、脚力のなさをごまかすために右ヒザが内側に入っておりましたよ。ヒザに不安をかかえている人はとりあえず減量と筋トレが必要かもですね。
(熊山 准)

※この記事は2011年10月に取材・掲載した記事です

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