縁起担ぎ・語呂合わせetc.

日本人はどうしてダジャレ好き?

2014.09.08 MON


「ピーター パイパー ピックトゥ ア ペック オブ ピクルドゥ ペッパー(ピーター・パイパーは1ぺック分の塩漬けトウガラシを選んだ)」という英語でメジャーな早口言葉。ダジャレ以外の言葉遊びもあるようだ イラスト:後藤亮平(BLOCKBUSTER)
11月22日は「いい夫婦の日」ということで、婚姻届を出すカップルが多いとか。ほかにも、日本では1192を「いい国」と読ませて語呂合わせにしたり、ビフテキ+トンカツで「敵に勝つ」と試験日前日に食べたり、日本人ってつくづくダジャレ好きな気がする…。これってなぜでしょうか? 僕らが気づかなかっただけで、外国人も同じくらい外国語でダジャレを言い合ったりしているの? 言語学者として『生成文法がわかる本』などを上梓するほか、TV番組にも出演する名古屋大学教授の町田健先生に聞いてみた。

「日本語は母音1つか、子音1個+母音の2種類しか音節がなく、ほかの言語に比べて単純なので、ダジャレが作りやすいのは確かです。例えばこれが英語の場合、strikesならば発音記号では[straiks]になり、子音3個+母音+子音2個という複雑な音節になっていますよね。日本語なら、『スト』『ライク=like』や『酢』『虎』『行く』のように切り分けができ、ダジャレも作れますが、英語のstrikeだとこれ以上切り分けられないので、この単語だけではダジャレを作れません」

とはいえ、町田先生いわく、言葉遊びが好きなのは世界共通とか。ということで調べてみると、マイケル・ジャクソンのヒット曲『今夜はビート・イット(Beat It)』を『今夜もイート・イット(Eat It)』としてパロディ化し、1980年代に日本でも話題になったアル・ヤンコビックというミュージシャンがいるなど、外国にもダジャレは少なくないようだ。

「歌でいえば、日本では昔から『掛詞(かけことば)』という和歌の技法があり、これがダジャレにあたりますね。『からごろも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ』という『伊勢物語』に出てくる和歌では、『きつつ』は『来つつ=着つつ』、『つま』は『つま(着物のすそ)=妻』と、掛詞が使われています」

『伊勢物語』は平安時代初期に成立したといわれているから、1000年以上も昔ってことになる。オヤジギャグとも呼ばれるダジャレだけど、ルーツをたどれば貴族が芸術作品に取り入れていた時代もあったなんて!
(中山秀明/GRINGO&Co.)

※この記事は2010年11月に取材・掲載した記事です

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