身体にまつわる都市伝説 第172回

年をとると耳毛が伸びるのはなぜ?

2014.10.29 WED

身体にまつわる都市伝説


年齢とともに伸びてくる耳毛。耳の器官を守る大切な体毛だが、だらしなく伸びているのはあまり好ましい姿ではない。ちゃんと手入れのできる壮年を目指したい 写真提供/PIXTA
中年以上の男性と間近に接しているとき、ふと目につくものがある。耳の穴からぐわっと飛び出している“耳毛”だ。鼻毛が伸びるのは理解できるが、いまのところ自分の耳を鏡に映してみても、それらしい毛は確認できない。これは一体何なのか?

「おっしゃる通り、それは耳毛です。人間の体毛はおおまかに、眉毛、まつ毛、鼻毛などが属する『剛毛』、頭髪が属する『長毛』、さらにわき毛や陰毛など思春期に生える『性毛』に分類されています。耳毛はこのうち、『剛毛』に属する体毛になります」

そう解説するのは、新宿ライフクリニックの須田隆興先生だ。体毛とひとくちにいっても、じつは種類が分かれているのだ。でもこの耳毛、いったい何のために生えているのだろうか?

「基本的に人間の体は“大事なところ”を体毛で守るようにできています。耳のように穴があいている器官は、どうしてもゴミやほこりがたまりやすいですから、それらをブロックする役割がひとつ。それから、冬場などは冷たい外気をシャットアウトして、機能を維持する役割もありますね」

須田先生によれば、若いうちは目立たなくても、男女を問わず誰もが耳の中に体毛を備えているという。試しにペンライトなどで照らしながらよく目を凝らして見ると、短い体毛がびっしりと生えているのが確認できるはず。

「ちなみにこうした剛毛に属する体毛は、思春期以降、年齢を重ねるとともに太く長くなる性質を持っています。年輩の男性の耳毛が目立つのも、これが理由でしょう。鼻毛などは子どものときにはさほど気になりませんが、大人になってからはまめな手入れが必要になりますよね。耳毛もこれと同じ。因子のひとつとして、やはり男性ホルモンの影響があるようです」

つまりこれから先、気づかないうちに耳から毛が飛び出しているようなことだってあるかもしれない。あまりなじみのない耳毛のお手入れは、大人ならではの身だしなみのひとつなのだ。
(友清 哲)

※この記事は2013年10月に取材・掲載した記事です

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