10月23日「築地にっぽん漁港市場」オープン

築地場外に魚食の新名所が誕生!

2014.10.13 MON


「築地にっぽん漁港市場」完成予想図。施設自体は朝6時から営業が始まるが、一般客は10時ことからが利用しやすいという。閉店時間は店によって異なるが、午後15時~17時程度になる予定だ
築地市場の外郭にある築地場外市場は、これまで「場外」の呼び名で広く親しまれてきた。築地市場の豊洲への移転後、この場外も大きく変わることになるが、10月23日、場外エリアにひと足はやく、「築地にっぽん漁港市場」がオープンする。

「『築地にっぽん漁港市場』では、各地の漁協や水産物店から直送された魚を販売します」とは、NPO法人築地食のまちづくり協議会の鹿川賢吾事務局長。新潟県(新潟中央水産市場)、高知県(さかな屋高知家)、北海道(隆徳貿易)、静岡県(網代漁業)、長崎県(長崎県漁業協同組合連合会)の5つの産地が出店し、築地でこれまで扱いの少なかった産物も多数お目見えする。

「例えば新潟の産物は、これまでほとんど築地で販売されていませんでした。その理由のひとつは、地元の卸売市場のセリを通すと、セリが行われる時間などの関係で、築地に産物が届くまでに約2日かかってしまうためです」と新潟中央水産市場の若林進さんはいう。築地にっぽん漁港市場へは、朝、漁師から買い付けられた産品が翌日には届けられる。

「ソイやアラなど、地元の寿司屋では定番ながら、今まで東京ではなかなか食べられなかったネタも食べられるようになると思います」(新潟中央水産市場・若林進さん)

高知県の水産物も同様だ。これまで県外の主な流通先は九州や関西で、関東圏への流通は3%ほど。だが、今後は築地にっぽん漁港市場で積極的に販売していくという。

「冬にかけてはクエやハタ、セミエビなどが旬。珍しい魚では、ハチビキ、ウメイロなども届けられると思います」(さかな屋高知家・吉村典彦さん)

また、築地にっぽん漁港市場では、各地の水産物の特色や、“旬”に触れやすくなるのもポイントのひとつだという。

「各地の漁場によって環境も産物も異なります。たとえば脂の乗った魚なら、日本海側の北国の方が美味しいでしょう。一方、われわれ高知の特徴は、旬の魚が獲れる時期が他の漁場より早いこと。マダイなら1~2月にお届けできます。加えて、日本中の海産物の約7割の種が生息する日本一豊かな漁場であることもウリですね」(さかな屋高知家・吉村さん)

場外では、銀座などの近隣の街の買い物客や観光客が気軽に立ち寄り楽しめる街づくりを模索している。築地にっぽん漁港市場はその看板施設となりそうだ。

「築地市場はプロを相手にした対応が主でしたが、築地にっぽん漁港市場では、観光客向けのエンターテインメント性に富んだ複合施設を目指しています」(築地食のまちづくり協議会・鹿川さん)。

施設の1階には「にっぽん漁港食堂」もオープン。出店する日本各地の水産地の旬の産物も楽しめるという。東京の新名所となりそうだ。
(駒形四郎)

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