身体にまつわる都市伝説 第126回

貧血にはレバーが効くの?

2014.11.26 WED

身体にまつわる都市伝説


レバーが根本的な体質改善に効くわけではないが、少なくとも貧血予防には「パーフェクトな食材。推奨します」と須田先生
朝の通勤ラッシュのなかなどでたまに、貧血で倒れてしまう人を見かける。大事に至らなければいいけれど…と心配しつつ、貧血にはレバーを食べて血液の量を増やせばいい、なんて昔からよくいわれていることを思い出す。

でも、これって本当なのだろうか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「レバーが直接的に血液を増やすわけではありませんが、貧血予防に非常にいい食品なのは事実ですよ。貧血とひとくちにいってもその症状は様々で、最も多いのは『鉄欠乏性貧血』と呼ばれる鉄分不足が引き起こす症状です。これは思春期の女性や、妊娠出産時に多いとされています。鉄分は全般的に体に吸収されにくい成分なのですが、レバーに含まれるヘム鉄という鉄分は吸収性に優れた成分として知られています」

レバー、すなわち肝臓は、このヘム鉄を多く含んだ臓器だと須田先生は解説する。つまり食材として、鉄欠乏性貧血の予防にはもってこいなのだ。

「ただし、“予防”に効くことと“改善”に効くことは別問題なのでご注意ください。貧血を起こしやすい体質を改善するためには、鉄分のストック、つまり貯蔵鉄を増やす必要があります。ところが、基本的に食事療法のみでこの貯蔵鉄を増やすことは難しいとされているんです」

レバーを食べることで貧血予防の効果は期待できても、貧血気味な体質そのものを改善できるわけではないということだ。それに、体にいいイメージが強いレバーだが、これが動物性脂肪を含んだ食材であることを忘れてはならない。「コレステロール値の高い人は、過剰摂取にご注意を」と須田先生。

貧血が原因で大事な商談に遅れてしまった…なんてことはあってはならない。自覚症状のある人は、早めに医師に相談するべきだろう。
(友清 哲)

※この記事は2012年11月に取材・掲載した記事です

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