身体にまつわる都市伝説 第224回

青、緑、黄…「色のついた汗」の謎

2014.11.12 WED

身体にまつわる都市伝説


青い汗、緑の汗、黄色い汗は現実的にあり得るものだった。もしも我が身を襲ったら、慌てず原因の特定に努めよう 写真提供/PIXTA
青い汗が出た…などという、ちょっと不気味な体験談を耳にしたことがある。そんな怪奇現象が起こるのかと気になって調べてみると、ちらほら体験者がいるようで、なかには緑色の汗が出たなんて人もいた。

これはたちの悪い病気なのか、それとも何かの凶兆か!? 用賀ヒルサイドクリニックの鈴木稚子先生に解説をお願いしよう。

「色のついた汗は、必ずしも病気で出るものではありません。たとえば皮膚科の現場では、黄色い汗を診るケースが最も多いですが、これはアポクリン腺から老廃物を多量に含んだ汗が出ているケースで、脂肪などを含んでいるために黄ばんで見えるもの。このほか、症例としては非常に稀ですが、条件が整えば汗が青や緑に見えることもありますよ」

これはびっくり。鈴木先生によれば、こうした色のついた汗が出る症状を色汗症と呼ぶという。

「たとえば緑膿菌という菌が、高温多湿などの条件によって過剰に繁殖した部位では、汗が緑色に染まることがあります。あるいは、飲み水などを経由して銅を摂取していたり、体に付着していると、汗に混じったその成分が洗濯洗剤などに反応し、青銅色――つまり青く変色することもあるようですね。ただ、いずれも緑や青の汗が分泌されているのではなく、排出されたあとに汗のたまる部分が高温多湿になるため、銅が錆びて色がついて見えているにすぎません」

緑膿菌自体は、自然界に普通に存在しているものであるため、こうした状況が引き起こされる可能性は必ずしもゼロではないと鈴木先生は解説する。

また、青い汗は昔の銅山の労働者など、銅が体内に取り込まれる可能性の高い職業の人には十分起こり得る。現在でも、水道施設が古く、流れ出た銅成分を知らずに経口摂取したり、入浴したりする場合、脇の下に染みた汗の青さに驚くようなことが起こるかもしれない。

もっとも、この場合はそもそも水回りの環境に問題あり。医師の診断を仰ぐとともに、一刻も早く設備点検を行うべきだろう。
(友清 哲)

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