治療せずにいると妊娠に影響があることも…

甲状腺の病気が生理不順の原因に?

2014.12.17 WED


様々な原因から起こる生理不順。婦人科の医師と相談しながら、可能性がありそうなら甲状腺の専門病院や内分泌科がある病院を受診することを検討してもいいかもしれません 画像提供:miya227/PIXTA
若い女性に多いといわれるバセドウ病や橋本病といった甲状腺ホルモンの分泌に異常をきたす病気。これらが、生理不順や妊娠に影響することもあるとか。最近、生理のペースが乱れているのは、もしかしたらそのせいかも…? 真相を、甲状腺疾患専門の伊藤病院・渡邊奈津子先生に聞きました。

「バセドウ病や橋本病といった甲状腺の病気が原因で生理不順となったり、治療せずにいると妊娠に影響したりする可能性はあります。治療を開始する際に、妊娠・出産を希望していることを伝えて適切に治療することが大切です」(渡邊先生)

バセドウ病の場合は、生理が無くなったり、甲状腺ホルモンがとても高いと流産や早産の可能性が高くなったりすることもあるそう。ただ、バセドウ病が原因で生理不順の症状が出ているなら、ホルモン値を安定させることによって改善し、その後、安全な妊娠・出産が可能になるとのこと。

「治療の基本は飲み薬によってホルモン値を安定させることですが、妊娠・出産に適した薬を選ばなければなりません。また、早期に安定させたいということで、放射性ヨウ素を服用するヨウ素-131内用療法(放射線治療)や手術によって妊娠の前にあらかじめ病気を安定させる場合もありますが、放射線治療の場合は、治療後1年間は妊娠を避けていただいています」(同)

ホルモン値が安定してからであれば、投薬を続けながらの妊娠・出産も可能なのだそうです。

一方、橋本病は甲状腺ホルモンが低下して機能低下症になると、冷えやむくみ、疲労感や便秘などの症状が出る病気。こちらも、生理不順を引き起こしたり、妊娠した場合には流産や早産の危険性が高まったりすることもあるのだとか。

「ただし、橋本病になっても機能低下症が起こらない人も多いのです。その場合は経過観察のみで治療は必要ありませんが、妊娠期間中は機能低下が起こりやすいため、軽いホルモンの乱れでも前もってホルモン剤の投薬を始めることもあります」(同)

ちなみに橋本病でホルモンが不足して機能低下が起こり始めても、便秘や冷えなど低下症の症状は健康な女性でも感じることがあるため、病気に気づくのは難しいことも多いとのこと。妊娠した時の血液検査の結果によって指摘されたり、甲状腺の腫れで気づく人も多いのだそうです。

生理不順の原因はバセドウ病や甲状腺の病気だけではないのが悩ましいところ。気になったら、まずは婦人科を受診しましょう。

(相馬由子)

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