身体にまつわる都市伝説 第226回

年をとると体が硬くなるのはなぜ?

2014.11.26 WED

身体にまつわる都市伝説


柔軟性は生活習慣や体質に左右されるものゆえ、必ずしも股割りができるようになるとはかぎらない。しかし柔軟性の向上に努めることは、健康面で大切なことなのだ (写真提供/PIXTA)
日々のデスクワークで体がバキバキ。少しでもほぐしておこうとストレッチをしてみたら、自分の体が予想以上に硬くなっている現実に驚かされる…。

誰しも幼いころは体が柔らかかったはずなのに、なぜ年をとると体は硬くなっていくのか。日本体育大学の岡本孝信教授に聞いてみた。

「筋肉や腱、靭帯などの柔軟性には、コラーゲンやエラスチンというタンパク質の働きが欠かせません。これらが加齢とともに失われていくことで、筋肉そのものはもちろん、筋肉同士をつなぐ結合組織が徐々に硬くなっていきます。コラーゲンを含むサプリメントは多数存在しますが、経口摂取によって柔軟性が回復することは、残念ながらあまり期待できません。やはり柔軟性を取り戻すためには、まめにストレッチするのが一番でしょう」

では、ストレッチを習慣化すれば、これほど錆びついた体でも、たとえば「股割り」ができるようになることも…?

「人の柔軟性は、小さい頃からの運動習慣や、大人になってからの生活習慣などの影響(環境要因)、さらにその人の生まれながらの体質(遺伝要因)が複雑に絡み合って決まります。ストレッチは間違いなく柔軟性を現状より向上させてくれるものの、誰もが必ず股割りができるほど柔らかくなるとはかぎりません」

うーん、残念。それでも健康面を考えれば、柔軟性の向上に努める意義は大きいと岡本教授は語る。

「運動する人なら、柔軟性を高めて各部位の可動域を広げておくことは、それだけでケガの予防につながります。また、近年では体の硬さは動脈の硬さに関係するという研究結果もあり、動脈硬化の予防につながるともされているんです」

やはり、体は硬いより柔らかいに越したことはない。お風呂あがりのストレッチを生活に取り入れてみてはいかがだろうか。
(友清 哲)

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