メール、電話、直接出向く…

議員への陳情、効果的なやり方は

2014.12.07 SUN


普通、陳情の窓口は議員秘書が担当する。そのため、秘書との信頼関係を築くことも重要だそう。また、個人的問題に端を発する陳情は、秘書が話を聞くだけ聞いておしまい…ということも少なくないそうだ イラスト/東京キリマンジャロ
政治関連のニュースを見ていると、業界団体や市民団体などが議員に陳情を行ったという話題に出くわすことがある。どうやら何かをお願いしているようだけど、あれは僕らのような個人がやってもいいの? 元議員秘書で『政策秘書という仕事』(平凡社新書)の著書もある弁護士の石本伸晃さんに、陳情の実態について聞いてみた。

「資格などは必要ないので、どなたでも陳情することはできます。ただ、最初は支援者や後援会などを通じて、議員を紹介してもらうと陳情しやすいでしょう。議員にとって陳情というものは、有権者の声を聞けるいい機会ですから、むげに断られることは少ないと思います」

ただし断られにくいといっても、陳情に向かない相談内容もあるそうだ。

「政治活動に結び付くようなものならいいのですが、『市役所の態度が悪い』『労災が認められない』といったような個人的問題には、議員としても動きようがありませんね」

では、実際どのように陳情すれば議員に動いてもらいやすいの?

「まず、陳情内容について自分と同じ意見を持っていそうな議員にあたることが大前提。明らかに反対の立場にいる議員に『あなたの意見に反対!』と訴えても、ほとんど意味はないでしょう。それから、いきなり陳情に行っても秘書に用件を伝えるだけで終わってしまい、詳しく話し合うことができません。事前にメールなどで陳情内容を伝えておき、アポを取って相談に出向くといいでしょうね。最も重要なのは、1度の陳情で終わらせずに何度か話し合いを重ねること。議員も人間ですから、時間をかけて相談すれば陳情者との間に理解と人間関係が生まれますし、具体的なアクションの方向性も見えてくるんです」

確かに、1度会っただけの人の要望をかなえてくれるとは考えにくい。となると、電話やメールだけでの陳情も効果は薄いといえそうだ。

「また、条例改正のように制度的な変更をともなう問題では、議員たちは所属会派ごとに立場を決めますから、同一会派の複数議員に会うことも考慮すべきですね」

う~む、陳情するのは簡単でも、陳情の内容を実現させるのはハードルが高いみたい。ただ、石本さんが秘書を担当していた議員は「陳情内容に応じて関連省庁と掛け合ったり、問題の改善案をまとめたりすることもありました」とのこと。きちんと段取りを踏んで議員と話し合えば、市民の陳情で生活をよりよくすることもできるのかも。
(糸数康文/Office Ti+)

※この記事は2011年06月に取材・掲載した記事です

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