身体にまつわる都市伝説 第178回

飲み過ぎると中毒も…水の適量は?

2014.12.08 MON

身体にまつわる都市伝説


中世には大量の水を飲ませる拷問も存在したというが、水は過剰摂取すると中毒症を引き起こす毒にもなるのだ 写真提供/PIXTA
人は普通に生活しているだけでも、毎日2~2.5Lの水分を排出しているという。つまり、毎日同じ量の水分を補給する必要があるわけだ。

しかし、食べ物などにも水分は含まれているから、毎日欠かさず2.5Lのペットボトルを飲み干していたら、水分を摂りすぎてしまいそう。水には無害なイメージがあるけど、飲みすぎでかえって健康を害することはあるのだろうか? 適切な摂取量も含め、新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「健康面でも美容面でも、意識的な水分補給は非常に大切です。成人であれば、毎日1.5L以上を飲料水から摂取するのが望ましいとされています。水分は体内でスムーズに代謝され、排出されるものですから、健康体であればこの量を超過したからといって、何らかの異変が起きることは考えにくいでしょう。ただし、代謝の速度をはるかに凌駕するスピードで大量の水分を摂取した場合は、“水中毒”と呼ばれる中毒症を起こし、最悪の場合は死に至ることもあります」

これはびっくり! 生きていくために欠かせない水も、摂りすぎれば害となるのだ。

「水中毒は水分の過剰摂取によって血液中のナトリウムが希釈され、低ナトリウム血症を引き起こすもの。よくあるのは、統合失調症などの精神疾患を患っている方が水中毒を起こすケースですね」

須田先生によれば、多飲水(水を飲み過ぎてしまうこと)の症状を起こす患者の8割が統合失調症患者というデータもあるそうだ。

しかし、妙に喉の渇きを覚えたり、水分補給を欲してやまない時は誰しもある。知らず知らずのうちに、水中毒のリスクを招いていることも…?

「健康に暮らしている方であればまず心配ありませんが、水分の摂り過ぎが気になる場合、ひとつの目安としては、朝7時に測った体重と16時に測った体重を比較してみること。とくに暴食をしたわけでもないのに4%以上増加しているようなら、多飲水による水中毒の可能性が示唆されます」

ともあれ、そういった特殊なケースを除けば、水分補給が健康の秘訣であるのは間違いない。適切な補給を心がけよう。
(友清 哲)

※この記事は2013年12月に取材・掲載した記事です

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