週末は田舎暮らしが楽しめる

市民農園・クラインガルテンの魅力

2014.12.17 WED


宿泊棟は27平方メートル。間取りは、8畳程度の1Kで、トイレ・バス付き。電気・水道・ガスの料金は自己負担となる。なかには、庭にテントを張って宿泊する人もいるのだとか。2014年度の募集は、ホームページで1月からスタート。ただし、更新利用する人が多いので新規募集は少なく、倍率は高いという。また、地域社会とのお付き合いがあることから、抽選ではなく、面接で利用者を決める
「クラインガルテン」という言葉をご存じだろうか。ドイツ語で“小さな庭”という意味をもち、ヨーロッパで盛んに行われている市民農園のことだ。ラウベと呼ばれる小屋と比較的広い農地を長期間借りられるといった特徴がある。

日本では、滞在型市民農園などと訳され、宿泊可能な部屋を併設していることが多い。週末だけの田舎暮らしや地方移住のお試しなどで利用する人に人気の施設で、徐々にではあるが日本でも増えてきている。

性質上、多くのクラインガルテンは地方にあるが、実は、東京にも存在する。それが、東京で唯一の本格的クラインガルテンである「おくたま海沢ふれあい農園」だ。

「都心から車でも電車でも2時間30分程度。電車の場合、駅からは徒歩40分かかります。遠いと感じるかもしれませんが、駅から徒歩1時間以内で行けるクラインガルテンはほとんど存在せず、これでも近い方なんです」

と教えてくれたのは、管理人の堀隆雄さん。「おくたま海沢ふれあい農園」の概要を紹介すると、滞在施設付き農園は13戸。1戸あたりの農地面積は270平方メートルで、坪数にすると約80坪、畳にすると約166畳の広さがある。これは、市民農園としては、かなり広い部類にあたるのだとか。

「みなさん、自分が食べる分以上に収穫できるので、親族や知人に分けているようですね。基本的には、週に一度くらいの世話で栽培が可能な、キュウリやジャガイモ、トマト、ピーマンなどの難しくない野菜が中心です」

7年前に開園した同農園は、利用者の多くが定年前後のリタイヤ世代。しかし、今年に入って若い世代からの問い合わせも増えており、いまは30代の利用者もいるという。

「世代を問わず、半分くらいは野菜作り初心者です。それでも、周辺にお住まいの農家の人が農作業や収穫した野菜のおいしい食べ方を教えてくれたりするので、みなさんすぐに慣れますね。家庭菜園だけを行うのではなく、バーベキューをしたり、奥多摩の山や川といった自然を楽しんだりする人もいます」

さて、気になるお値段は…「年間60万円。1年契約で最大5年まで更新できます」とのこと。一見、高額な印象を受けるが、利用はグループも可能で、人数に制限もない。例えば、気のあう仲間同士で借りて、週末、時間がある人が足を運ぶなんて使い方もできるそうだ。

都心から行ける本格的クラインガルテンは多くない。都会の喧噪につかれたあなた、週末だけの田舎暮らしに興味があれば、まずはイベント参加や市民農園からはじめてみてはどうだろうか。
(笹林司)

※この記事は2013年12月に取材・掲載した記事です

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