ポイントは、家賃と貯金!?

購入できる物件価格 算出法は?

2015.01.02 FRI

「年収500万円だと、いくらまでの物件なら安全ですか?」とか、「4000万円の物件を買うとしたら、年収はいくらくらいあれば大丈夫ですか?」などといった質問を受けることがよくあります。

ハッキリ言います。年収だけでは安全かどうかは絶対に分かりません! なぜなら、年収が同じでも、お金の使い方や生活の仕方が人それぞれで違うため、家計の中身を見てみないことには安全かどうかは判断できないからです。

金融機関等が、年収に対する年間返済額の比率(=返済負担率)などをもとにローンの審査をするのは、ある意味仕方がありません。一人ひとりの家計の中身を細かく見ていくのは手間も時間もかかりますし、非効率です。効率を高めるためにも、ある一定の基準を満たしていればOKだろうと判定するわけです

しかし、実際には、融資の審査が通れば大丈夫ではなく家計の状況を確認すべきです。また、一般的に「返済負担率が25%以下(年収500万円の場合で年間返済額125万円以下)なら安全」だといわれることがありますが、こちらも一概にはいえません。

過去、実際に相談を受けたケースでは、返済負担率が約20%でも危険だと思われる人がいましたし、逆に、返済負担率が約30%で比較的安全だと思われる人もいました。それは、年収に対する家賃の負担割合や生活費の割合、貯蓄可能額の割合が人によってかなり違うからです。

例えば、同じ年収500万円でも、毎月15万円近い家賃をきちんと払い続けている人もいますし、会社からの家賃補助などがある関係で、毎月2、3万円程度の自己負担で済んでしまう人もいます。また、年収500万円で年間100万円近く貯金している人もいれば、まったく貯金できない人もいます。

貯金ができないギリギリの家計でも、毎月15万円とか20万円の家賃をきちんと支払える家計は、それなりの返済能力があるといえます。毎月15万円とか20万円の貯金をきちんとできる家計なら、返済能力は比較的高いといえるでしょう。

要は、安心して返済できるかどうかに関して重要なのは、年収ではなく、現在の家計の中身です。特に、いくら家賃を払えているのか、どのくらい貯金ができているのか、この2点がキーポイントだといえるでしょう。

なので、安心して買える物件価格は、年収から求めるのではなく、現在の家計から安心して返済できる金額を見積もり、その金額に準備できている頭金の額を足して求めるべきだといえます。
(ファイナンシャルプランナー菱田雅生)

※この記事は2012年06月に取材・掲載した記事です

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