節電も大事だけれど…

石油ストーブの扱いにご注意

2015.01.14 WED


「エアコンが主流になって、石油ストーブの利用時に一酸化炭素中毒の危険性があることをつい忘れてしまっている人が少なくないのです」とは、葛谷さん。使用時は細心の注意を払いたい。 ※画像はイメージです 画像提供:cozy/PIXTA
東日本大震災を機に、節電意識が高まっている日本。電気のいらない暖房器具の1つである石油ストーブも、この流れを受けて売り上げが伸びている。しかしそれと同時に石油ストーブ使用時の事故も増えているらしい。いったいどんな事故が起きているのだろう?

「私どもに寄せられた石油ストーブ事故に関する情報のうち、67%は火災をともなう事故ですね。誤使用や不注意など、使い方に起因する事故は50%以上を占めており、結果として火災に至る事故も多数あります。可燃性のものを近くに置かない、灯油をこぼさないよう気をつけるという基本的な部分はもちろんのこと、ほかにも注意をしていただきたいのが『一酸化炭素中毒』の事故です」

と、教えてくれたのは消費生活用製品の事故に関する調査・分析を行っている製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全センターの葛谷弘之さん。なぜ、一酸化炭素の中毒事故について、とりわけ注意が必要なのでしょうか?

「火気を使用する際に発生する一酸化炭素は強い毒性があるにもかかわらず、無色透明・無臭なため、部屋内に一酸化炭素の量が増えても気づきにくいからです。特に眠っていたり家事などに集中していたりすると、気づかないうちに中毒症状を起こしてしまい最悪の場合、死に至る可能性もあります。ですから石油ストーブなど、室内で火気を利用する際は、こうした一酸化炭素の危険性を把握しておくことが大切です」

色も臭いもないなら、気づくのも難しいですね。大事に至る前になんとか察知することは出来ないのでしょうか?

「軽度の一酸化炭素中毒の症状は風邪に似ているといわれています。石油ストーブを使用していて頭がぼーっとしたり、体がだるくなったり、めまいや軽い吐き気などが起こったら一酸化炭素中毒の初期症状を疑うべきでしょう。そのまま放っておくと、意識を失ってしまうので、急いで換気しましょう。そもそも、症状が出てから対応するのではなく、室内で石油やガスの燃焼器具で暖房をする際には1時間に1~2回(1~2分)、窓などを開けて換気をすることが正しい使用方法です。また、睡眠中の使用を避けることも忘れてはなりません」

ほかに中毒事故を防ぐためにできることはありますか?

「最近では、一酸化炭素が一定以上発生した場合に鳴る警報機が一般向けにも販売されていますから、利用することをおすすめします」

節電も大事ですが、まずは自分の命を守ることが大前提ですから、使用時には換気を徹底して正しく利用したいですね。

(冨手公嘉/verb)

※この記事は2013年1月に取材・掲載した記事です

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