いつ、どこで巻きこまれるか分からない恐怖…

爆弾テロに遭遇した場合の心得10

2014.12.27 SAT


外務省は「海外安全ホームページ」を開設している。海外旅行を計画している人は、渡航先の治安状況を確認するため目を通しておくべき 画像提供:paulfleet/PIXTA
平和な日常に突如訪れる破壊行為、テロ。昨今は治安が良いとされてきた国でもテロが増加。日本も他人事ではいられない状況に。とはいえ、テロはいつどこで起きるかほとんど予測できないため、事前に避けることはあまりに困難。万が一の事態に備え、ここでは主に建物内で「爆弾テロに遭遇した場合」にとるべき行動を取材した。

〈屋内で爆弾テロに遭遇したときの心得10〉
(監修:田村装備開発・長田賢治氏)

□1)騒がない。叫ばない
騒ぐ、叫ぶ――冷静さを欠いたこうした行動は自らのパニックを増長させ、とるべき行動の妨げになる。また個人のパニックは周囲の人々に伝播し、集団でのパニックを引き起こす恐れもある。冷静な判断ができなくなった群衆は、テロ現場におけるもうひとつの脅威。救助・救出活動をより困難にさせないためにも、集団パニックは避けなくてはならない。

□2)深呼吸をして心を落ち着かせる
人はあまりに大きなショックを受けると、自分のケガにすら気づかない場合がある。そのため、まずは外傷の有無や、身体がいつものように機能するか落ち着いて確認すること。そこで大事なのが深呼吸である。緊張状態に置かれた人の呼吸は自然と浅く速くなってしまうもの。息を吸ったところから吐くまでに一瞬、間を置く。このようによほど意識的に行わないと深呼吸になっていないこともあるので注意が必要だ。

□3)目を閉じない。耳をふさがない
現場には見たくないもの、聞きたくない音もあるだろう。恐怖のあまり、情報を遮断して現実から意識をそらしたくなるが、周囲の状況を少しでも正確に把握するために、五感を研ぎ澄ませてわずかな情報も漏らしてはならない。極力早い時点で、安全な場所まで避難するまでの行動を決める必要があるからだ。

□4)姿勢を低くたもつ
爆発によって壊れた構造物などが、しばらく経ってから降りかかってくるかもしれない。また、爆破後に現れたテロリストが銃を乱射してくる恐れもある。そのため姿勢は低くたもつようにする。救助隊からの誤認、誤射を防ぐためにも低い姿勢でいることは重要。同じ理由で、特に必要がなければ窓際に立つことも避けておきたい。

□5)避難口が本当に安全なのか疑ってみる
爆弾テロに遭遇した際、出入口や窓など避難経路に向かって走り出すのが自然な行動だろう。しかし、テロリストはそのような行動原理を予測している。1発目の爆発で誘導した避難口に第2、第3の爆発物を設置しているかもしれない。また、そうした場所からは爆発を確認したテロリストがなだれ込んでくる恐れもある。状況を把握しないうちに、こうした出入口に殺到するのは得策ではない。

□6)人目につく行動を避ける
ここでいう人目とは、つまるところテロリストの目ということである。現場でひとり立ち尽くしていたり、ひとりだけ違う方向に走り出すという行動は目に付きやすくなる。現場にテロリストがいた場合、射撃の標的となったり、拉致の目標にされるといったリスクも高まるだろう。生還のために必要なことでない限り、目立つ行動をとってはいけない。そのためにも、周囲の状況をよく把握しておくことが必要になる。

□7)水に濡れた床には近づかない
爆発に遭遇するようなことがあれば、いやがおうにも火や煙に対しての注意力は高まるだろう。しかし、火だけでなく水も恐れなくてはならない。建物などの建造物で爆発が起こった場合、建物内の配線や配管が損傷している可能性が十分に考えらえる。その際には、水漏れによる漏電・感電の恐れがある。水に濡れた床へ不用意に踏み込んではいけない。

□8)ニオイにも注意する
配線、配管の損傷があれば電気と水の他にも、ガス漏れの危険が考えられる。また、建物内にあった薬品などが漏れ出しているかもしれない。おかしな臭いを感じたら、そこには極力近づかないようにする。爆破により、照明が消えた室内は暗いかもしれないが、ライターの火を照明にするという行動も、引火のリスクを考えれば慎重になるべきである。

□9)ひとりで行動しない
複数名で行動すれば、それだけ目と耳が増えることになる。そのことにより周囲の状況を漏らさず認識し、危険や脅威をいち早く察知できれば、ひとりよりも安全に避難できる可能性が高まるだろう。安全が確保されるまでは周りの人と協力しあい「絶対に助かる」という気持ちで行動することが重要である。

□10)~番外~ 屋外で爆弾テロに遭遇したら、とにかくすぐ立ち去る
焦って避難口に殺到するのは禁物…という話は避難口の限られる屋内での話。屋外で爆弾テロに遭遇した場合は、とにかく現場から離れることを第一に考える。1発目はあえて軽い爆発にしておき、好奇心から人が集まったところで効果的な爆発を起こすということもまたありえるからだ。

テロに遭遇するという緊迫した(or過酷な)場面で、理想通りに行動するのは難しいだろう。しかし、卑劣なテロに屈しないためにも、あなたは無事に生還しなくてはならないのだ。
(文・構成:即応予備自営ライターU)

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