お値段高めでも支持されるワケは?

「プレミアム缶コーヒー」人気拡大

2015.01.16 FRI


プレミアムな時間を過ごせる?
サラリーマンに欠かせない缶コーヒー。最近では“プレミアム”を謳う商品も数多く登場している。2014年9月に発売されたサントリーのプレミアムボスは、発売後数カ月で増産を決定するほど好調。そんな盛り上がりを見せる「プレミアム缶コーヒー市場」だが、一口に「プレミアム」といっても、中身は各社各様。原材料にこだわったり、特別な製法を謳ったり、独自の技術でしのぎを削っている。

たとえば前出「プレミアムボス」(サントリー)は、豆を瞬間凍結する独自の製法により、「BOSS」シリーズ史上“最高峰のコク”を特長としている。“プレミアム”でありながら、同シリーズの通常商品と同じく185gで 123円(コンビニエンスストアの場合、以下同)に価格を抑えているのもポイントだ。

一方、KIRINが2014年11月に発売した「キリン 別格 希少珈琲」は、ブラジル産の希少黄金豆「ブルボン・アマレロ」を100%使用している点が特長。現在主流の大容量ボトルは400 gで151円、300 gで140円が相場だが、同製品は希少豆を使用している分、375gで 216円とやや高めになっている。

また、ダイドーは「ダイドーブレンド」のプレミアムシリーズとして「ダイドーブレンド 泡立つデミタス エスプレッソ」を昨年8月に発売。厳選豆を通常の倍以上使用し、リアルエスプレッソ抽出機を使用。“飲む前に振る”というアクションで淹れたてのプレミアム感を演出する。豆と工程にこだわっている分、価格は165gで140円とやや高めだ。

昨年4月の消費増税で「財布のひもが固くなった」という話も聞くが、各社が相次いでプレミアム商品を投入してきたのはなぜなのか? ファイナンシャルプランナーで消費生活アドバイザーの丸山晴美さんはこう語る。

「実際においしかったり、香りが良かったりと、“付加価値”が高い製品に対しては、少し値段が高くてもあまり気にしない人が増えているからだと思います」

同様に、値段が高くても付加価値の高さで支持されている製品の例として、丸山さんはサントリーの「プレミアムモルツ」に代表されるプレミアムビールを例に挙げる。

「不況・デフレの時代にもかかわらず、(値段が高くても)すごく人気になりました。やっぱり人って、いいものや、おいしいものに対しては、お金をまだ払えるんだな、と思いましたよ」

そうした“プレミアム人気”を下支えするのが、“自分へのご褒美”や“プチ贅沢”といわれる消費マインドだ。

「コーヒー、ビールのような嗜好品のプレミアム商品って、ちょっとした“ご褒美的要素”がありますよね。一日頑張った自分に対するご褒美。何かいいことがあったことへのご褒美。どーんと高級レストランは難しくても、一日仕事をし、頑張った自分へのご褒美として、ランクの高いプレミアムコーヒーやビールを飲む。やはり少し香りが良かったりもするので、疲れが癒される、という側面もあるかと思います。嗜好品を摂取することで、活力が生まれると言う人もいますよね。皆さん、メリハリをつけてプレミアム商品を楽しんでいるのではないでしょうか」(丸山さん)

プレミアムなアイテムというのは、素材や製法へのこだわりによって“プレミアムなひととき”をもたらしてくれる。消費の二極化が進む今、「プレミアム缶コーヒー」人気はますます広がっていきそうだ。

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