自分の妊娠可能性を知りたいという女性は多いけど…

卵巣年齢の老化は食い止められる?

2015.02.04 WED


体外受精した受精卵を凍結するのと、卵子を凍結するのとでは、難易度が違うのだとか。今後さらに医療技術が進歩すれば、卵子を若返らせることが可能になる日も来るかもしれませんね 画像提供:ishima / PIXTA(ピクスタ)
卵巣年齢を測定できるという話を耳にしたり、若く保つための生活習慣が特集されているのを目にすることもあります。卵巣年齢が若ければ妊娠しやすいとも聞きますし、もしかして卵巣年齢を若返らせることもできるの? そんな疑問を、イーク丸の内・表参道の産婦人科医、長西美和先生に聞いてきました。

「まず『卵巣年齢』という言葉は、医学の世界では使いません。卵巣の年齢と自分自身の年齢は、ずっと一緒ですし、卵巣を若返らせることは、今のところできませんね」という長西先生。

最近メディアなどで「卵巣年齢」が分かると謳われているのは、「抗ミュラー管ホルモン(AMH)」というホルモン値を測ることで、卵巣の中に残っている卵子の数を測る検査のこと。ただし、この検査では、自分の卵巣に残っている卵子の数が年齢ごとに多いのか少ないのかがわかるだけ。その結果によって妊娠の可能性などを知ることはできないそう。

「卵子の数と妊娠できるかどうかは、全く別の話。1つの目安にはなりますが、たくさん卵子が残っているからといって、必ずしも妊娠できるわけではありません。妊娠できるかどうかは、その時に排卵された卵子の質が重要になります」

そもそも女性は、胎児の時に卵子の元となる原始卵胞を700万個くらい持っています。しかし、その後新たに卵子が作られることはありません。そして、生理が始まると、そこから毎月1個ずつ排卵されていきます。それを比喩的に表現したのが、「卵巣年齢」というわけなんですね。

「基本的に卵子は左右どちらかの卵巣から1周期に1個ずつ、年間で合計12個しか排卵されないので、卵巣の中にある卵子は、一生かかっても全部排卵されることはありません。ごく稀に、若いのにAMHの値が低い人はいますが、もともと作られていた卵子の数が少なかったのではないかと考えられます」

ちなみに、最近では卵子の凍結保存が話題ですが、卵子を解凍して妊娠できるのでしょうか?

「体外受精のために受精卵を凍結させ、良いタイミングで子宮に戻すということは、よく行われています。しかし、卵子を凍結保存するのは、受精卵を凍結させるのに比べて、技術的に非常に難しいのです」

以前白血病の治療を受ける女性が、治療前に卵子を凍結し、数年後にその卵子で妊娠したという例もあったそうですが、まだ成功例は少なく、行っている病院も少ないそう。

また、卵子を若返らせる研究も行われているそうですが、あくまでまだ研究段階。将来、そういうことができるようになるかもしれませんが、今のところ妊娠に適した年齢は、今までと変わらないということですね。

(相馬由子)

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