毎日病人と接するプロに感染予防の秘策を取材

医師ならではの「健康管理法」は?

2015.02.18 WED


マスクと手洗い、うがいは簡単にできて効果絶大な予防法。こうした“基本”を徹底することこそが、医師ならではの健康法というわけだ 画像提供:Howe Studios / Imasia
いくら体調に気を付けていても、風邪をひくときにはひいてしまうもの。しかし、人の病気を治すプロである医師ならば、専門知識を生かした健康管理をしているはず…。というわけで、All About「家庭の医学」ガイドで感染症が専門の清益功浩先生に、“医師ならでは”の風邪予防法を聞いてみた。

「う~ん、いきなりこんなことを言うのもなんですが、医師は食事の時間も睡眠時間も不規則。だから、“医者の不養生”という言葉通りあまり健康的ではないんですよ(笑)」

とはいえ、毎日病人と接する“風邪などに感染しやすい環境”で働いているわけで、一般人と同じように過ごしていたら、あっというまに風邪をひいてしまいそう。

「確かに、何も対策をしないとすぐにうつっちゃいますね。でも、だからといって特別なことをしているわけではないんです。私がしているのはマスクと手洗い・うがい。ただし、一般の人よりは徹底していると思います」

マスク・手洗い・うがいは、風邪の予防法としては最も一般的な方法だが、これを徹底するだけでも予防効果は格段に違うという。

「特に重要なのは、マスクと手洗いですね。ウイルスの感染経路は大半が口や鼻。ウイルスのついた手で口や鼻を触って感染してしまうことがとても多い。なので、こまめに手を洗ってウイルスを除去するのはもちろん、マスクをすることによって手で口や鼻を触ることを防ぐことも重要です」

これは医師ではなくても簡単にできそうな対策だ。ほかにも、免疫力を高めるために清益先生はサプリメントや漢方薬も日頃から服用しているのだとか。

では、万が一風邪をひいてしまったらどうするのだろうか。「医師は薬を飲まない」などという噂も耳にするが…。

「確かに飲まないドクターもいますね。風邪薬は対症療法なので、症状を抑えるだけで治療効果があまりないのは事実なんです。だから、治療のポリシーとして風邪の患者さんには薬を処方しないドクターもいる。でも、私は咳止めなどある程度は飲みますよ。さすがにゴホゴホ咳き込んだ状態で患者さんを診察するわけにもいかないですからね」

こうしてみると、どれも医師ならではの特別な風邪対策というより、一般的な風邪対策を徹底しているだけ、とも言えそうだ。

「『医師ならでは』ということでいえば、血圧や血中コレステロール値の変化など、ちょっとした体調の変化や健康診断などの数値に敏感になれることでしょうか。一般の人だと『まだ大丈夫だろう』と思う段階でも、将来的に大きな病気になるリスクを踏まえて食生活を変えたりスキマ時間に体を動かしたりできますからね」

確かに、“このままだと脳梗塞に…”などのリスクを察知して、慎重な対応をとれるというわけだ。

「風邪の予防にしても、日常的な健康管理にしても、“まあいっか”とはならずにきちんと手を抜かないこと。それは医師だからというのではなくて、一般の人にも心がけてもらいたいですね。ちょっとした油断が大きな病気の遠因になることもありますから」

結論は、“医師だからこそ”の特別な健康法はない!ということ。まずは手洗いやマスクを徹底するところからはじめるべし、なのだ。
(鼠入昌史/Office Ti+)

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