東京都内の物件でも家賃が半額に!?

賃貸の「ワケアリ住宅」ってなんだ

2015.03.08 SUN


UR都市機構のホームページをこまめにチェックしていれば、自分に合った思わぬ物件が見つかるかも。“ワケあり”が気にならない人はのぞいてみては?
傷が付いていたり、サイズが規格外のために安く販売される「ワケアリ食品」や、眺望が悪い部屋に宿泊することを前提に企画される「ワケアリ旅行プラン」など、気にならない人とってはまったく気にならないような理由で、相場よりもオトクに購入できるのが「ワケアリ」商品の魅力。

実はそんな「ワケアリ」な商品が「住まい」にもある。それが、俗に言う“事故物件”だ。

“事故物件”とは一般的に、以前住んでいた人が自殺や事件、事故などで亡くなった場合や、誰にもみとられずに孤独死してしまった物件のこと。これらの “事故物件”を貸し出す場合、貸し主は少なくとも次の入居者には、その事実を告知しなければいけない。こうなると、なかなか借り手が見つからず、相場以下の価格で賃貸市場に出されるケースがあるのだ。

たとえばUR都市機構では、こうした住宅の一部を『特別募集住宅』として公表。1年間又は2年間限定という条件付きで、通常の半額で貸し出している。また、都営住宅にも家賃が半額ほどに軽減される「特定物件」があり、こちらには期限が設けられていない物件もある。

特に家賃の高い都心部などでは、敬遠されるどころか入居希望者が集中するともいわれる「ワケアリ住宅」。では、実際にどれくらいの倍率で、どのくらいの件数があるのだろう。「特別募集住宅」を扱うUR都市機構に問い合わせてみると……。

「『特別募集住宅』の入居者は先着順で決まるため、倍率はございません。募集後、契約に至るまでの期間も、物件の条件によってまちまちです。全国での取り扱い件数は、2010年度は744件。2011年は4月~9月の期間で335件の契約がありました」

同機構によると「特別募集住宅」は1998年に始まった制度で、もともと需給バランスを調整するための仕組み。そのため、すべての“事故物件”が「特別募集住宅」になるわけではなく、告知を行ったうえで借り手が付くと思われる物件は、通常の家賃で募集されることもあるという。

UR都市機構の『特別募集住宅』情報は、ホームページでも確認可能。たとえば、関東エリア『特別募集住宅』ページには、東京都内だけでも全43件の募集情報が掲載されている(3月1日現在)。

ざっと眺めてみると、品川のタワーマンションの2LDKが通常26万円のところ13万円、江東区の1LDK8万4400円のところを4万2200円……など、納得して住める人にとっては、この割引は大きな魅力。実際、「特別募集住宅」ばかりを住み継いでいく人もいるという。

ちなみに、“事故物件”の告知義務に関しては「告知すべき死亡状況」や「何代後の入居者まで告知するか」など、不動産業者によって捉え方に違いがあり、入居後に裁判になるケースもあるという。気になる人は、入居前に念入りに確認しておくべきだろう。
(吉原 徹/サグレス)

※この記事は2012年3月に取材・掲載した記事です

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