共働きvs.専業主婦 収入・支出は生涯でいくらの差?

30歳で結婚退職=2億円の損失?

2015.03.26 THU


もしも奥さんが「専業主婦になりたい」と言い出したら…。あなたはどう答える?
アラサーのビジネスマンなら、人生の伴侶と新生活をスタートさせ、子どももそろそろ…と考えている人もいるのでは? 夫婦のあり方は人それぞれだが、奥さんに専業主婦として家計の節約に励んでもらうほうが良いか、共働きでWインカムを手にしたほうが良いか、迷っている人もいるだろう。はたしてどちらのほうが家計的にはお得なのか? 一概に白黒つけられる問題ではないが、一定の条件(※記事下を参照)のもと、持ち点を「100」として、3人のファイナンシャルプランナーにジャッジしてもらった!

●1)「60対40で…お得なのは、共働き!」
横山光昭さん(家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー)

家事代行などの支出を差し引いても、収入を大幅に上昇させられるため、共働きのほうが断然お得です。30代共働き夫婦を想定してざっくり試算すると、老後にもらえる年金、たとえば厚生年金の額だけでも、共働きは年額348万円なのに対し、専業主婦は270万円。65~85歳までの20年間では、共働きの方が1560万円多くもらえる計算に。ただし収入が多い分、つい使ってしまうのは共働き家庭に多い悩み。世帯年収が800万円以上だと、外車購入などの贅沢が増え、お金が貯まらないケースも多いようです。
とはいえ、お金を貯める方法は「節約するか収入を多くするか」の二択ですが、「収入を上げる」方が断然効果が大きいので、専業主婦はおすすめではありません。家に人がいる時間が長い分、光熱費や、ママ友との交際費にお金がかかることも考えられます。しかし、収入がさほど多くなくても、専業主婦家庭の世帯が多いのも事実。支出を抑えて上手にやりくりできるなら、専業主婦という選択もアリだとは思います。


●2)「80対20で…お得なのは、共働き!」
豊田真弓さん(ファイナンシャルプランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー)

大卒後に同一企業で働き続けた場合、女性の生涯賃金は2億3900万円です。もし、女性が30歳で退職した場合、それまで年収400万円で8年間働いたとしても、まだ3200万円しか稼いでいないうちに退職することになり、稼げたはずの約2億円を手放すことになります(※)。普通、給料は段階的に上がっていくので、賃金カーブが上昇する前に辞めるのはかなりの損。どんなに育児費用などがかかっても共働きのほうが得です。
専業主婦だと、各種手当金が出ないのも悩ましいところ。例えば出産・産休の際に支払われる出産手当金や育児休業給付金がもらえません。このように、現在は共働き家庭を支える制度が充実しています。しかし、“子どもの成長のために、母親としてそばにいたい”という気持ちも大事ですので、その場合は主婦をしながら資格を取ったり、主婦の視点を活かした起業をしたりするなど、上手にお金を稼ぐ方法を探るとよいかもしれません。

※退職金含まず。労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2014年」より


●「90対10で…お得なのは、共働き!」
八ツ井慶子さん(ファイナンシャルプランナー、生活マネー相談室代表)

妻がまったくの収入ゼロだと世帯収入は大幅に減りますので、たとえ保育費用などがかかっても共働きの方が得をします。仮に年収100万円のパート収入でも、例えば60歳までの30年間働けば、その額は3000万円。子ども1人あたりの教育費(私立幼稚園~公立小中高校~私立大学)は約1000万円なので、じつに3人分もの費用に相当します。また、住宅ローンを組んでいた場合、妻の給料で「繰上げ返済」をすれば余計な金利を払わなくて済む利点も。ただし共働きは収入がある分、どんぶり勘定になりやすいので、そこは注意してください。
専業主婦家庭の場合、将来自分(夫)の親に介護が必要な状態になったとき、奥さんに自宅で看てもらえるというメリットは期待できるかもしれません。施設介護だと15万~30万円程の費用がかかるといわれていますが、自宅介護なら月3万~5万円程度です。しかし、将来の介護に備えて今から専業主婦を選択する必要もないですから、やはり共働きがいいと思います。

以上、3人のファイナンシャルプランナーとも、「共働き」に軍配。とはいえ、横山さんの言うとおり、収入が多いとそれだけ支出も増えてしまいがち。難易度は高いが、共働きをしつつ、堅実な生活を送る…というのが最もお金が貯まる生活の仕方なのだろう。

<共働きの条件>
お互いに帰宅が遅いため、食事は外食や購入が基本。日中は子どもを託児所に預けてみてもらい、家事代行サービスも月に数回利用する。

<専業主婦の条件>
調理・掃除などの家事全般を妻が担当。愛妻弁当で昼食代も安く済む。子どもの面倒も妻がみてくれるため、託児所などの利用料もかからない。

(verb+『R25』編集部)

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