体験談から考える成功と失敗を分けたポイントは?

30代無職「リベンジ就職」の心得

2015.04.10 FRI


「無職」という逆境を跳ね返し、社会に返り咲く秘訣は? にこまる / PIXTA(ピクスタ)
会社の倒産やリストラなど、社会人のほとんどが少なからず「無職になるリスク」を背負っている。しかし当然ながら、無職になってから自分の望み通りの職につくのは簡単なことではない。

だが、世の中には様々な理由で無職となりながらも、見事にリベンジを果たした人がいる。しかも20代ではなく、30代という微妙な年頃で達成した人も少なからずいる。彼らは一体どのような過程をたどったのだろうか。

リーマンショックにより、金融関連の技術職でリストラの憂き目にあったAさん(当時34歳)はこう語る。

「無職になった私は、難しいことは承知で、以前から興味のあった出版業界での就職を考えました。そこでまず行ったのが、あらゆるツテをたどっての業界情報の収集。まったく分からない異分野への就職希望でしたが、ナマの声を聞くことにより、根拠のない憶測で判断せずに就職活動を行えました。そして何より、そのなかで少しずつ仕事の紹介をしてくれる人が出て来たのです」

30代で無職になった時、自らのその状況を隠してしまうこともあるはず。しかしAさんは、「積極的に周囲に語ったことがプラスに働いた」という。また、人脈をたどるにも、仕事を乞うような態度ではなく、“業界の情報を知りたい”という姿勢が良かったともいえる。Aさんは50社近くから不採用通知を受けたものの、リストラから10カ月で念願の出版業界に就職した。

勤めていたIT系ベンチャー企業を人間関係のストレスで辞め、33歳で無職となったBさんは、「就職活動中の生活費の確保が大きな課題」と振り返る。

「満足のいく仕事につくためにはどうしても就職活動が長期間になりがち。すると当然、生活費の問題が出てきます。失業手当は期間が限られていますからね。貯金を切り崩すことでも生活はできますが、減っていく残高は焦りを生み、冷静さを失います。そこで私は、職業訓練受講給付金の制度を活用し、出来る限り生活費を確保できるよう努めました」

失業手当を受給できない求職者(受給が終了した場合を含む)は、ハローワークの指示により職業訓練を受けることで、基本的に月額10万円の給付を受けられる。Bさんは失業手当の受給期間が終わった後にこの制度を活用。前職を退職後11カ月を経て、IT系企業に就職した。この他にも、総合支援資金貸付など、求職者を支援する公的制度はいくつかある。これらを積極活用することで、焦りの少ない就職活動ができるという。

とはいえ、AさんやBさんのような成功談は残念ながら多くはない。無職からの求職活動を「失敗だった」というのは、34歳で不動産会社を辞めたCさん。

「それまでの会社の労働環境がひどくて辞めたものの、その後何カ月かは何もせず、考えがまとまらないまま求職活動を開始。結果、漠然と就職先を決めてしまい、以前とあまり変わらない環境で働いています」と、その理由を話す。「後悔しないためにも、再就職先にこだわり続ける熱意と、それを可能にする環境作りが大切」と付け加えた。

周囲の目を気にしない。金銭面の不安を極力少なくする。そのような環境を整えた上で、自分の意思に即した就職活動を焦らず行うこと。これが、無職からのリベンジを成功させるポイントともいえそうだ。
(有井太郎)

※この記事は2013年4月に取材・掲載した記事です

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