「何かしら入っておくか…」その前に!

新人のための「保険加入」ガイド

2015.04.10 FRI


健康保険の「高額療養費制度」とは、医療機関などで支払った額が月の初めから終わりで一定額を超えた場合に、超過分を支給する制度
社会人になると、民間の医療保険や生命保険の勧誘を受けることも多い。思わぬ事故や病気のリスクに備えて、民間の保険に入っておいた方がいいのだろうか? 「保険相談室」代表の後田亨さんに聞いた。

「必ずしもそんなことはありません。そもそも保険とは、自力で支払えないほどのお金がかかるリスクに備えるものです。例えば、自動車保険に未加入の状態で事故を起こせば、個人で莫大な損害賠償責任を負うことになりかねません。しかし、医療保険の場合、民間の保険に入っていなくてもそれほど問題はないのです。というのも、標準的な治療を受けるのであれば、『健康保険』の高額療養費制度があるため。若手ビジネスマンの平均的な収入であれば1カ月の医療費の自己負担限度額は、9万円程度です」

会社員や公務員なら、業務中のケガや病気で働けなくなったときには「労災補償」があり、業務外のケースでは、療養4日目から最長18カ月間にわたって「傷病手当金」が受け取れる。

「こうした制度があるので、『医療保険』はあまり入る意味がないといってよいでしょう。保険会社に支払うお金を貯蓄に回し、早めに100万円程の資金を作る方が合理的と考えることもできますよ」

では、死亡時に保障される「生命保険」はどうですか?

「生命保険についても、医療保険と同様です。というのも、自分が死亡した際、遺された配偶者や子どもに国がお金を支給する『遺族年金』という制度があるからです。そのため、民間の生命保険は、遺族年金の不足分を補うために限定的に利用するのがお勧めです。例えば、子どもができてから自立するまでですね。医療保険にせよ、生命保険にせよ、『何かしら入っておくべき』という感覚を持たないことが大事ですよ」

後田さんによれば、保険会社の巧みな営業トークを真に受け、必要以上の保険に加入して高額な保険料を払っている人も多いという。果たしてその保険は本当に必要なのか? 周りの情報に流されず、慎重に見極めよう。
(南澤悠佳/ノオト)

※この記事は2013年2月に取材・掲載した記事です

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