マンションで3割、戸建てなら5割安!?

借地権物件のメリット・デメリット

2015.04.15 WED


「借地権」のなかにも「地上権」や「賃借権」といった種類があり、土地の抵当権設定の可否や、賃料の支払い義務の有無など、それぞれ条件が異なる。「借地権」付き物件を検討するなら、その点も要チェックだ アメリ / PIXTA(pixta.jp)
楽しくも悩ましいマイホーム探し。ネットで割安な物件を発見したところ、「定期借地権」付きの物件だったなんてことありません?

「定期借地権」と聞くと、なんとなく地主に地代を払いながら住むのかなぁというイメージがあるけれど、実際はどんなもの?

「『借地権』とは、建物を建てて使用することを前提に、第三者が所有する土地を借りる権利のことです。『定期借地権』とは平成4年の借地借家法改正時に制定されたもので、その名の通り30年や50年という一定の期限を設けた『借地権』のことですね」とは不動産コンサルタントで、さくら事務所代表の長嶋修さん。

土地の借り主が貸し主に対して一定の権利を主張できるようにするのが「借地権」の役割。ただ、契約を更新することで半永久的に土地を借り続けることができる旧来の借地借家法は、貸し主である土地所有者にとっては不利な法律でもあり、実際に土地の返還や相続、立ち退きを巡るトラブルなどが多かったそう。

30年や50年といった契約期間の後に建物を解体し、土地を更地にして返還することを条件とする法改正後の「定期借地権」は、契約期間終了後は確実に土地が返ってくるため、土地所有者は安心して土地を貸すことができ、借り主も従来より少ない地代で土地を借りることができるというわけだ。

同氏によると、法改正以前に設定された借地権には、引き続き旧法が適用されるものの、現在流通している『借地権』付き“新築”物件のほとんどは、『定期借地権』付き物件とのこと。では、そのメリットとは?

「最大のメリットは、やはりコスト面ですね。もちろん物件によって差はありますが、定期借地権付きの分譲マンションなら、所有権付き物件の相場より3割安いことも。一戸建ての場合では5割ほど安い場合もありますよ」

マンションで3割、戸建てで5割! それはかなりの魅力だけど、やはりデメリットも?

「デメリットという言い方が正しいかどうかはわかりませんが、定期借地権物件にはふたつの大きな課題があります。ひとつ目は、制度の歴史が浅いだけに、今後の市場動向が不透明なこと。多くの定期借地権物件は期限が50年に設定されていますが、たとえば残存期間が10年になった物件が、どの程度の価格で市場に流通するかは、まだまだ未知数です。もうひとつは、建物が老朽化した時の、メンテナンスの問題。残り数年で解体する建物に大規模な修繕やリフォームを行うことを、割に合わないと判断する方も多いでしょう」

ちなみに、「定期借地権」付き物件の供給戸数は、所有権付き物件に比べると、数百~千分の一程度とかなりレア。また「定期借地権」付きマンションには、所有権付き物件にはない「解体準備金」や「保証金」などの費用が必要になる場合もあるのだとか。

長所と短所が混在する「定期借地権物件」だけど、やっぱり価格面の割安感は大きな魅力。人生80年と割り切って住むのなら、アリな選択肢なのかも!?
(吉原 徹/サグレス)

※この記事は2012年4月に取材・掲載した記事です

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