他人事じゃないかもしれない!

春になると気持ちが不安定になる?

2015.04.23 THU


知らぬ間に無理を重ねて発症するのがメンタルのトラブル。「疲れたな」と口をついて出る、ため息が連続して出る、などの頻度が上がってきたら、追い詰められているサインなので注意を
春になると、なんとなくダルい。会社に行くのがツラい。そんな話はよく耳にする。でも気持ちが不安定になるのは、春だけなのだろうか。

滋賀医科大学の教授らが発表した論文によると、平成17年9月から1年間、滋賀医科大学附属病院救急・集中治療部を受診した患者のうち、精神科疾患で受診する患者数は6~7月と9~10月にピークがあり、1月に最も減少、という結果が記されている(「救急受診患者における精神科疾患患者数の季節性-滋賀医科大学の場合-」より)。

あくまで救急受診患者に限定した話ではあるが、これを見ると夏の前後に精神的なトラブルを抱える人が多いように受け取れる。この理由を、『うつからの完全脱出‐9つの関門を突破せよ!』などの著書があり、メンタルケアについて詳しい下園壮太氏に聞いた。

「春と秋はそれぞれ、寒い季節から暑い季節、暑い季節から寒い季節へと移り変わる時季ですよね。この変わり目には温度変化に対応するため、実は、体にかなりの負荷がかかっているんです。メンタル系の病が発症する原因の1つは、こうした体へのストレスが関係しています。世間ではメンタル系の問題が発症するのは『マイナス思考の人』や『打たれ弱い人』と思われがちですが、これは誤解。肉体的な疲労やストレスがたまればメンタル面にも影響が及び、誰だってトラブルを抱える可能性があるんです」

ちなみに「6~7月」と「9~10月」を比べてみると、やはり6~7月の方が精神疾患での受診者数が多い傾向にあるのだとか。

「春は入社や転勤、昇進など環境が変わることもあり、その直後の2~3カ月はストレスを感じる人も多いでしょう。周囲とのギャップに悩む人が出てくるのも春の特徴。ほかの人はうきうきして活動的になっていくのに、自分だけ気分が上がらない。そんなことがあると『自分は精神的に弱いからだ』と思い込んで、自信を失い弱っていきます。だから春に心掛けたいのは、おいしいモノを食べたり、友達と話したりして、自分なりのリフレッシュを積極的に実践することですね」

どうやら春は、メンタルケアに1年で一番注意しなくてはならない季節のようだ。「疲れているな」と感じたら、早め早めの対策を。
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)

※この記事は2012年4月に取材・掲載した記事です

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