消費者に愛されるための条件とは…

「メジャー」の道は一番にあり!?

2015.04.28 TUE


新しさはもちろんながら、その先に人々を納得させるだけのクオリティを備えることが“メジャー”商品の条件!
食品、ファッション、クルマなど、様々なカテゴリで存在しているメジャーと呼ばれるアイテム。人々から「メジャー」な商品として認められるには、どんな要素が必要なのでしょうか。マーケティング・コンサルタントの安部徹也さんに聞きました。

「マイクロソフトの『WINDOWS』やサントリーの『プレミアムモルツ』、トヨタの『プリウス』にスリーエムの『ポストイット』など、様々なジャンルで“メジャー”といわれるアイテムは存在しています。そうした地位を確立できた大きな要因のひとつは、それらの商品が、いち早くマーケットを創出し、そのジャンルの一番手となったことがあげられます」

これまで見たことがない斬新なアイテムとなれば、だれでも興味が湧いてしまいますよね。“メジャー”化への第一歩は、他にないものを目指せばいいということでしょうか。

「もちろん、話題性のある新商品はその珍しさから、SNSなどを通して爆発的なヒットを記録することがあります。ただ、それはあくまで一過性のブーム。人々を長い間魅了し続ける“メジャー”商品になるには、それ相応のクオリティを備えていることは必須です。さらに、定番となってもその地位にあぐらをかくことなく、常に顧客の期待を上回り続けるためのチャレンジを続ける企業側の努力も重要でしょう。どんなに素晴らしいアイテムでも、ずっと同じであれば、いずれは飽きが来て、顧客は商品に価格相応の価値を感じなくなってしまうからです」

確かに、目新しさでブームになったものの、もはやまったく見かけなくなった商品も少なくないような…。

「今まで存在しなかった新製品を市場に投入することは、企業にとって大きな賭けとなります。うまくいけば、まだ誰も手を着けていない市場を独占し、先行者利得を享受することができますし、たとえ後から競合が参入してきても、市場を切り開いたパイオニアとして、市場で大きな存在感を発揮することができるでしょう。一方、これまでになかった製品を開発して投入するということは、顧客に新たな価値を認めてもらうということで、これには大変な労力を要します。最悪の場合、顧客がまったく見向きもせずに無駄骨に終わることも十分にありえるのです」

うーん、多くの人に認めてもらう“メジャー”商品づくりは、想像以上に厳しいようですね…。

「たとえば、現在までにハイブリッド車の“メジャー”としての地位を確立したプリウス。世界的な環境意識の高まりから“人と地球に快適であること”をコンセプトに世界で初めて量産ハイブリッド車として登場したのは1997年でした。ただ、初代プリウスは話題にはなったものの、ハイブリッド車の認知度がまだまだ低かったことに加え、価格の高さや電気自動車のインフラが十分整備されていなかったこともあり、自動車の“メジャー”となるには程遠い状況でした。しかし、たゆまぬ企業努力で進化を続けたプリウスは、2009年に発売された3代目で大きく花開くことになります。当時景気刺激策の一環で実施されていたエコカー減税の追い風を受け、三代目プリウスは爆発的なヒットを記録。販売台数で売上No.1に輝くなど“メジャー”な存在にまでのぼりつめたのです」

パイオニアとしての責任と、だれもが安心できるクオリティ…。新しいものを生み出す斬新なアイデアだけではなく、それを根付かせる地道な努力も兼ね備えてこそ、ようやく“メジャー”と呼ばれる存在になれるんですね!

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