サントリー「こくしぼり」想定以上の大ヒット

「果実浸漬酒」人気急上昇の舞台裏

2015.04.28 TUE


「こくしぼり」の3種類。左から「レモン&ライム」「グレープフルーツ」「オレンジ」。どれも飲みやすく爽やかだ
仕事帰りの晩酌のお供に、チューハイやハイボールなどを買って帰る人も多いのでは? 缶チューハイや缶カクテル、缶ハイボールなど「ふた・栓を開けただけですぐにそのまま飲める」アルコール飲料を指す「RTD(Ready to Drink)」市場は、2014年まで7年連続で前年超えするなど、確かな成長を遂げている。2015年も前年比104%と成長が見込まれているが、なかでも注目されている新商品が「こくしぼり」(サントリー)だ。「果実浸漬酒(かじつしんせきしゅ)」というお酒を採用したことで話題になっている。果実浸漬酒とはいったいどんなお酒なのか? 飲料アドバイザーの友田晶子氏に聞いた。

「果実浸漬酒は、醸造酒や蒸留酒など様々な酒類に果実を漬け込み(浸漬)、果実の香味をつけたお酒を指します。アルコールの働きによって、果実が持つ甘み、酸味、心地いい苦み、爽やかさなどが酒に抽出され、果実の香味とともに楽しめるお酒になります」

耳慣れない言葉なので新しいお酒かと思いきや、「日本で古くから親しまれている『梅酒』も同じ製法で作られていますし、お正月に飲まれる『お屠蘇』も浸漬酒の一種です」(友田さん)とのこと。浸漬酒の魅力はなんといっても、果実が持っている特有の香りと味わいがストレートに感じられるお酒になること。その果実が生まれた産地のイメージもピュアに感じられるという。

前述の「こくしぼり」も果実浸漬酒を使用したチューハイ。2月に新発売され、「レモン&ライム」「グレープフルーツ」「オレンジ」の3種類を投入し、わずか1カ月弱で年間販売計画の半数を突破するなど好評を博しているという。人気の理由は、単にスピリッツ(蒸留酒)に果汁を合わせるだけでなく、果実を漬け込んだスピリッツに、さらに果汁をプラスするという手間暇かけた手法にある。

「果実それぞれの香味を濃厚に抽出する手法にはこだわりが感じられますし、果実特有の濁りがあることで濃厚さが際立っています」(友田さん)

印象としては「女性に飲みやすいお酒」と友田さんは言うが、男性の晩酌や男性同士の飲み会にもオススメだそうで、その場合は、酸味好き→「レモン&ライム」、苦み好き→「グレープフルーツ」、甘み好き→「オレンジ」を選んでほしいとのこと。お酒初心者にも、フレッシュで飲み心地のいい果実浸漬酒は入門酒としてもぴったり。初夏を迎えるこれからの季節、リラックスタイムのお供にますます注目が高まりそうだ。

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