歯が溶けやすく、削られちゃうかも!「酸蝕歯」にご用心

「食後3分以内の歯磨き」はNG!

2015.05.13 WED


evgenyatamanenko / PIXTA(ピクスタ)
子供のころ、「歯磨きは食後3分以内に!」などと指導され、習慣にしている人もいるだろう。しかし、この習慣はかえって歯の寿命を短くするという説がある。それが、「酸蝕歯(さんしょくし)」のリスクだ。「虫歯」「歯周病」に続く“第三の歯の病気”として近年注目されている。

あまり耳慣れない言葉だが、「酸蝕歯」とは、酸の影響で歯が溶けてしまった状態のこと。フルーツやワイン、果汁、炭酸飲料、ビタミンCの顆粒など、酸性の飲食物を摂りすぎたり、胸やけなどで胃酸が口の中に上がってきたりする影響で起きてしまう。歯がしみる、歯が減ってきた、歯が欠けやすい、歯の色が黄ばんできた…という人は要注意だ。

それにしても、なぜ「食後すぐに歯磨き」すると「酸蝕歯」のリスクを高めてしまうのか? 酸の影響で歯が溶けてしまうなら、早く歯磨きしたほうが良さそうだが、実は食後は酸の働きによって、アルカリ性の歯の表面が溶けて柔らかくなっている。その状態で歯磨きをすると、歯が擦り減りやすいのだ。

では、食後どのくらい経ってから歯磨きをすれば良いか歯科医に取材したところ、「おおむね1時間程度」だという。ポイントは唾液の働きだ。

食後1時間くらい経てば、唾液が酸を中和し、唾液に含まれるカルシウムが歯の表面に付着して、溶け出した歯の表面を補ってくれる。唾液の「再石灰化」作用と呼ばれる現象だが、食後“すぐに歯磨き”をしてしまうと、「再石灰化」が阻害されかねないのだ。

酸蝕歯を防ぐには、“食べ方”でも工夫できる。酸性のものを飲食する場合、牛乳やチーズなどカルシウムを多く含む食品を一緒に食べると、溶け出した分を補ってもらえるのだ。また、再石灰化を促すカルシウムが含まれているガムもあるし、歯科医院ではカルシウムペーストが販売されていることもある。こうしたものを利用するのもひとつの手だろう。

ちなみに、若手ビジネスマンがもっとも注意したい「酸蝕歯」の大敵は「お酒」だという。酒類の多くは酸性なので、お酒を飲みながら、するめやさきいかなどの硬いつまみを食べると歯の表面を削ってしまうおそれがある。

飲酒後すぐの歯磨きも、食後と同様、歯が削られやすいので避けた方がいい。さらに、寝ている間は唾液の分泌が減るので、寝る前にお酒を飲む習慣がある人は、酸蝕歯になりやすい。身に覚えのある人はご注意を。

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