食事中の不快音「クチャクチャ」はマナーだけの問題じゃない!?

医師に聞く「クチャラー」の直し方

2015.05.17 SUN


「クチャラー」を直してもらうには、本人の自覚が必要。これが一番難しいかも… 画像提供:なみろく/PIXTA(ピクスタ)
「クチャクチャ…」と食事中に聞こえてくるいや~な音。こんなふうに音を立てて食べる人は“クチャラー”なんて呼ばれるけど、目の前でされると食欲が減退するし、なにより不快。でも、クチャラー本人に「やめて!」とは言いづらい…。そもそも、どうして「クチャラー」になってしまうのだろうか。そこで、口腔のプロ・高橋矯正歯科クリニックの高橋治先生に伺った。

「食事中にクチャクチャと音が出てしまうのは、くちびるを開けたまま食べ物を噛んでいるからです。これまで人に注意されたことがなかったり、マナーを気にしてこなかったりということもありますが、身体的な要因で“くちびるが閉じにくい”という可能性も考えられます」

身体的な要因!? 具体的にはどんなことですか?

「まずは、上の歯や下の歯が出ている、いわゆる出っ歯や受け口の人。こういう人は噛み合わせが悪いので、食べ物を噛むときに自然とくちびるが開いてしまう場合が多いんです。あとは、“鼻呼吸の習慣がない人”もクチャラーになりやすいですね。普段から口で呼吸をするクセがついている人や、鼻炎などで鼻が詰まりがちな人は、くちびるを閉じて鼻で息をしながら咀嚼することが苦手なため、食事中もくちびるを開けたままクチャクチャと食べてしまいがちです」

なるほど…。こういう人は無意識のうちにクチャラーになっている可能性があるんだ。

「他にも、食べ物を口内のどの辺りで噛んでいるかも関係します。一般的に、人が物を食べる時は奥歯で噛むのが普通なのですが、舌の下についているヒモ(舌小帯)が短かったり、舌の筋力が弱かったりすると、食べ物を奥に押し込むことができず、前の方で噛むことに。そうすると、クチャクチャという音が出やすくなってしまうんですよ」

食べ物が口の中のどこにあるかなんて考えたこともなかったけど、クチャラーとそうじゃない人には、そんな違いがあったとは! ちなみに、猫背で姿勢が悪い人も、食べ物が前に出てきやすく、クチャラーになる可能性が高いとか。

骨格や呼吸、舌の働きに原因があるってことは、クチャラーを直すのは無理?

「そんなことはありません。噛み合わせは歯科治療で改善できますし、口呼吸は意識的に鼻で呼吸するようにすれば直せることが多いです(ただし、鼻詰まりがなかなか治らない場合にはその治療が必要な場合もある)。食事の際にいくつか気をつけるポイントがありますので、それを実践すれば、クチャクチャ食べはかなり直せると思いますよ」

…と、さっそく高橋先生に教えていただいた、クチャラー改善のポイントはこちら!

(1)鼻が詰まりがちの人は、食事の前に鼻をかんで、なるべく鼻の通りを良くする
(2)背筋を伸ばして良い姿勢で食べる
(3)口に入れる食べ物の量は、くちびるを自然に閉じて食べられるくらいにする
(4)ひと口入れたら、くちびるを閉じて鼻で呼吸しながら舌で奥歯の方に食物を送りながらゆっくりと咀嚼する
(5)ひと口を飲み込むまではくちびるを開けない。まだ、口の中に残っているのに追加しない

もし身近に「直したいけどなかなか直らない」という人がいたら、このポイントを教えてあげれば、快適な食事タイムが過ごせるようになるかも!?  とはいえ、「本人の直そうと思う気持ちが一番大切です」と高橋先生。また、舌の“筋トレ”も効果的とのことで、指導を行っている歯科医院も増えているそうだ。

クチャクチャ食べが直れば、鼻腔に空気が抜け、食べ物の良い香りが楽しめることにより、食事もより一層おいしく感じられるらしいので、本人のためにもぜひ取り組んでもらいたいものです。
(キンモク星司/short cut)

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