脂肪の分解を促進する作用もある?

ストレス太り・ストレス痩せの医学

2015.05.28 THU


MM4 / PIXTA(ピクスタ)
多かれ少なかれ、誰しもストレスと無縁でいられない現代社会。たまに、ストレスが原因で激太りしたり激やせしたりする人もいるけど、これは医学的に根拠がある現象なのだろうか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「“ストレス太り”という言葉がありますが、やけ食いなど過食の要素がまったくない状態でありながら、ストレスという精神因子だけが原因で肥満を引き起こすことは考えにくいです。たしかにストレスを受けると血糖値が上がることはありますし、インスリン抵抗性が上昇し、食べたものが脂肪になりやすくなることはあります。しかし、だからといってストレスを抱える人は必ず太るというわけではありません」

須田先生によれば、ストレスによる血糖上昇と、食事による血糖上昇は、基本的に区別して考える必要があるという。

「人はストレスを受けると、視床下部から『副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン』と呼ばれるホルモンを分泌することがあります。これは最終的に『コルチゾール』というホルモンを分泌させるもので、ストレスを回避するためのエネルギーを確保するためといわれているのですが、コルチゾールは血糖値の上昇を促す一方で、脂肪の分解を促進する作用もあるとされています」

ストレスでやせてしまう人は、ここに原因の一端がありそうだ。

「また、何らかの疾患によってコルチゾールが過剰に分泌されると、中心性肥満(顔や胴体に偏って脂肪がつくこと)を引き起こすことも考えられますが、単に心因性のストレスだけなら、そこまでのことは考えにくいですね」

そもそも、人は何も摂取することなく太ることなど不可能だと須田先生は語る。もしもストレス太りを実感したのであれば、「やけ酒」「やけ食い」など、自覚している以上にカロリーを摂取してしまっている可能性を検討すべきかも。
(友清 哲)

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