治療行為そのものよりも、経歴・説明・応対で判断が◎

「うまい歯医者」の見極め方9箇条

2015.06.21 SUN


こちらが特に希望していないのに、すぐに「歯を抜きましょう」と提案してくる歯医者は要注意のようだ
大人になっても、何かとお世話になる歯医者。できれば「うまい歯医者」を見つけたいが、残念ながら“素人”には見分けがつかない。自分は本当に適切な治療を受けているのか? もっと痛みの少ない治療はできないのか? …などなど、疑問を感じつつも、なんとなく近所の歯医者に通っている人も多いはず。

医療ジャーナリストの田辺功氏も、「未熟なまま親のクリニックを継いだり、経験の少ないまま開業医になったりと、歯医者一人ひとりの実力に差があるのは確かです」と指摘する。

そこで田辺氏に、「うまい歯医者」を見極める判断材料を挙げてもらった。

〈うまい歯医者を見極める9ポイント〉
(1)クリニックに歯科医が2人以上いる
(2)クリニックに歯科衛生士がいる
(3)大学病院や大きなクリニックでの勤務経験が数年ある
(4)学会・研究会で診療を休んだりすることがある
(5)セカンドオピニオンを希望したときに了承してくれる
(6)専門分野を明確に打ち出している
(7)歯をできるだけ抜かずに治療する
(8)地元(出身地)で開業している
(9)わからない部分は、もう一度ていねいに説明してくれる

もちろん、これに当てはまらない「うまい歯医者」もいる。ただ、このチェックリストに多数当てはま れば、「うまい歯医者」である可能性が高い。

まずは(1)と(2)について、田辺氏は理由をこう説明する。

「クリニックの中には、歯科医が1人しかいないところが多い。歯科衛生士については、1人もいないケースもあります。ただ、そういう環境では、治療法などについて他のスタッフが歯科医に口を出すことがないため、歯科医が自分の見識を見直したり、技術を磨きあったりする機会が生まれにくいもの。歯科医が複数いるか、あるいは、同じく専門知識を持った歯科衛生士のいる環境の方が、より安心でしょうね」
 
(3)や(4)も同じ理由で、大きな組織で数年間働いたり、学会などに出ていたりすれば、そこでいろいろな人の技術を吸収できる。また、(5)のセカンドオピニオンの提案を嫌がる場合は、自分の技術や見識に自信がないとも考えられる。

(6)の理由については、「歯医者といってもその治療の幅は、虫歯治療から義歯、インプラントから審美歯科(歯を美しく見せるもの)まで様々。各分野で必要な技術は異なるので、専門分野をはっきり出していることが大切」と田辺氏。(7)は、「歯をできるだけ抜かないのが、現代の虫歯治療」とのことで、それに逆行するのは疑問符がつくようだ。

一見、技術とは関係ないように思える(8)については、「地元(出身地)で開業している歯医者は、そこにずっと居続ける可能性が高い。患者とは一生の付き合いになるので、きちんとした治療ができないとやっていけません」と田辺氏は指摘する。

なお、ここで挙げたリストのうち、治療行為に関する項目は(7)だけ。「たとえ治療がスムーズに終わっても、必要以上に歯を削られていたり、不用意に抜歯されていたりするケースもある。一般の人が治療行為から“うまい歯医者かどうか”を判断するのは困難」(田辺氏)とその意図を語る。

あくまで参考ではあるが、もし歯医者選びに迷ったら、このチェックリストをひとつの判断材料にしてみてはいかがだろうか。
(有井太郎)

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