酷暑の季節に気をつけたい水分バランス…

熱中症対策で注目!「利水薬」とは

2015.07.19 SUN


赤ちゃんの夜泣き・かんむしの薬を400年以上にわたり製造・販売してきた宇津救命丸。年々暑さが増す日本で、暑さ対策の薬がなかったことから、五苓散の商品化を決めたという。五苓散は、頭痛や吐き気、のどの渇きなどを感じたときに服用すれば、1~2時間ほどで効果を実感できるそう
暑さが本格化するこれからの季節、気をつけたいのが「熱中症」だ。熱中症の初期症状はめまいやふらつきだが、急に意識を失う場合もあり、症状が深刻になると意識障害や臓器障害を起こしてしまう危険もある。

熱中症にはこれといった特効薬はなく、予防のためにはこまめな水分補給が大事だが、日々忙しく働くビジネスパーソンが“水分バランス”にいちいち気を配るのは難しいもの。

そこで注目されているのが、体内の水分量を整える働きがある漢方の「利水薬」だ。総合医薬品メーカーである宇津救命丸の佐藤勉さんに詳しい話を聞いた。

「漢方の世界では、体中を流れる『気』『血』『水』の巡りが滞ると、体に不調を生じると考えます。『気』は自律神経、『血』は血液、『水』は水分代謝をイメージすると分かりやすいと思います。日本の夏は、高温多湿なため、『水』に関係する症状が多く見られ、利水薬は、この『水』の異常を整えてくれます」(佐藤さん)

つまり利水薬とは、人間の体内の水分代謝異常を改善し、余分な水分を体外に排出したり、体内の必要な部分に水分を移動したりしてくれる薬ということ。なかでも、代表的な漢方薬が「五苓散」だという。

「熱中症は、気温や湿度の影響で体温調整がうまくいかなくなることにより起こります。高温下にいると、人は汗をかいたり、皮膚近くに血液を集めて冷やすなどして、体温を下げようとします。しかし、暑い環境や激しい運動が続くと、大量の汗によって水分や塩分が不足して、内臓や脳を巡る血液が減少し熱中症を引き起こします。一刻も早く、水分・塩分の補給が必要ですが、体の水分を調整してくれる『五苓散』も大変有効なのです」(同)

五苓散イコール「熱中症の特効薬」ではないが、漢方の世界で水に関わると考えられているタクシャ、チョレイ、ブクリョウ、ソウジュツ、ケイヒという5つの生薬が配合されており、むくみや下痢といった水分代謝の異常に関する様々な疾患にも古くから使われているという。また、めまいや頭痛、吐き気など夏場特有の暑気あたりの症状に効果的といわれており、お酒を飲んだ時には二日酔いにも効くという。

五苓散は、宇津救命丸など様々な漢方薬メーカーが製造・販売し、漢方薬局やドラッグストアで手に入れることができる。夏に不調を感じたら店頭で相談してみるとよいだろう。
(成田敏史/verb)

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