たまご、豆腐、きのこ…凍らせると食感や旨みが増す!?

冷凍すると美味しい!意外な食べ物

2015.07.19 SUN


新鮮なうちに冷凍するのも重要なポイントだ
たまごを一度冷凍して、その後、解凍すると卵黄がもっちりした食感になるという冷凍たまご。クックパッドなどでも話題になり、レシピが拡散している。冷凍・解凍をするだけでそんなに違いが出るのだろうか。『冷凍たまごのこくまろレシピ』(世界文化社)の著書もある料理研究家、赤坂みちよさんにたずねてみた。

「たまごを生のまま冷凍し、解凍すると、卵白はもとに戻りますが、卵黄は元の流動的な形には戻りません。生なのにナイフで切れるくらいの弾力を持った状態になります」(赤坂みちよさん)

■冷凍たまごの作り方
作り方は、生たまごをフリーザー用の保存袋などに入れて冷凍庫に入れるだけ。注意点は、必ず袋やケースに入れること。たまごは凍らせると卵白の水分が膨張して殻に亀裂が入って中身が出やすくなるためだ。

そして、冷凍庫で12~24時間ほど凍らせれば完成。解凍は常温で1時間、急ぐ時は冷水につけて30~40分おいてもOK。ただし、夏場は細菌の繁殖など衛生上の心配があるので冷蔵庫で一晩かけて解凍することが望ましいという。

実際にこのたまごをごはんの上に乗せて食べてみた。確かに、ねっとりした独特の食感になって美味しく味わえた。目玉焼きなどにして火を通しても、この食感は残っていた。

■「冷凍たまご」のアレンジレシピ
「たまごは殻をむいても形のまま固形状態で凍っていますから、そのままひき肉で包んだり、春巻きの皮で包むこともできます。調理時の扱いやすさも冷凍たまごの魅力。たとえばハンバーグのタネの中に埋め込んで焼くだけで、スコッチエッグ風のハンバーグ料理が作れます。タネはスーパーなどでも売っていますので、1人暮らしの人でも簡単にできますよ」(赤坂みちよさん)

卵殻をむいた冷凍たまごを耐熱グラスに入れ、水をかぶるまで注ぎ、電子レンジでチン(500Wなら2分10~20秒)すれば、黄身がもっちりしたポーチドエッグができる。そのまま塩、コショウなどをかけて食べてもよし、ラーメンやインスタントの味噌汁にいれてもよし。

また、ウズラのたまごも冷凍すると同様の効果がある。殻をむいた冷凍ウズラたまごをそばつゆに落としていただけば、そばやそうめんと一緒にもっちりした食感が味わえる。

「卵黄は冷凍して解凍すると卵黄膜の組織が壊われ、味噌や醤油などが染みやすくなります。味噌漬けなら4時間くらいで半透明になり、ねっとりこっくりしてきます。漬ける時間が長いほどねっとりし、ちょっぴりカラスミに似た味が楽しめます」(赤坂みちよさん)

■冷凍すると美味しくなる食材
では、たまご以外にも、冷凍すると美味しくなる食材はあるのだろうか。

「豆腐は冷凍すると水分が膨張して組織が壊れ、解凍したとき穴がたくさん開いたスポンジ状になり、出汁などの味が染みやすくなります。歯ごたえも出ますね」(赤坂みちよさん)

そのほか、リサーチしてみると、まだまだ冷凍することで美味しくなるものが出てくる。貝のシジミは、砂抜きをしてから冷凍すると、よりいい味になるという。「一連の過程の中で、コハク酸、アラニンといった旨み成分が増えます。シジミが環境に適応しようとして、体の中の成分を変化させるからだと考えられます」(日本シジミ研究所の中村幹雄所長)。

きのこも冷凍すると細胞が破壊されることで旨み成分が増す種があるそう。ナメコやシイタケ、マイタケなどが適しているという。だが、歯ごたえを楽しむエリンギやシメジなどは、冷凍すると食感が悪くなり美味しく感じられない場合もあるので、刻んで使用するなど工夫が必要だ。

「美味しいと感じる要因のひとつとして、“食感”は重要です。たまごにしても、冷凍すると卵黄の中の水分が抜けてたんぱく質部分が結びつくことで固形化し、独特のねっとりした食感が楽しめるようになるのです」

これまでのたまご料理とはまったく異なる食感になる冷凍たまご。味噌だけでなく、醤油やハチミツに漬けこむなど、オリジナルの味を探求するのも楽しそうだ。
(駒形四郎)

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