偏愛の逸品

パヴァロッティに捧げられた特別限定品の万年筆

2015.08.08 SAT


万年筆の代名詞といえる世界的なブランド「モンブラン」は、近年は腕時計や革製品、フレグランスなどでも洗練されたプロダクトを発表している。そのモノづくりの精神やデザインには、すべての芸術や文化への深い愛情と敬意が感じられる。その意識の現れのひとつが、1992年に創設し、献身的な尽力で自財を注ぎ込む現代のアートパトロン(芸術支援者)を表彰する「モンブラン国際文化賞(モンブラン・ドゥ・ラ・キュルチュール -アート・パトロネージ・アワード)」だ。この賞の発表に併せて、文化・芸術の発展に貢献した人物に敬意を表し、その名を冠した特別限定品の万年筆「パトロンシリーズ」も毎年発表。2015年のパトロンシリーズは、伝説的なテノール歌手であるルチアーノ・パヴァロッティに捧げられた。

■伝説的テノールの生涯をモチーフに最高級の意匠

“神に祝福された声”と評された豊麗な美声とドラマティカルな演技力で、20世紀を代表するテノールといわれるルチアーノ・パヴァロッティ。1961年にオペラの初舞台を踏み、「キング・オブ・ハイC」との異名を取った、輝かしくも正確な高音を持つリリック・テノールとして名声を確立。後年はプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスとともに「3大テノール」と呼ばれ、そのコンサートは各地で記録的な動員を誇った。オフステージでは、若く有望な歌手たちを育成した「アート・パトロン」としても知られ、その活動はオペラそのものの裾野を広げたといっても過言ではない。

結果的にパヴァロッティの人生最後のステージとなってしまった、2006年のトリノオリンピックの開会式で披露された『トゥーランドット』の「誰も寝てはならぬ」は、いまも世界中の人々の心に焼きついている。

モンブランは、そんな彼の名舞台やレパートリーの数々、そして私生活でみせたチャーミングな逸話からモチーフを得て、特別限定品「パトロンシリーズ ルチアーノ・パヴァロッティ」を製作。オペラの寵児の生涯を筆記具で表現した。世界限定4810本の「ルチアーノ・パヴァロッティ4810」のキャップリングに施されたオーナメントとリングは、パヴァロッティの生誕地であるモデナにあるオペラハウスの印象的な5階構造を表現。また、5本のリングは、パヴァロッティの国際的名声を高めた5つのオペラ『トゥーランドット』『ラ・ボエーム』『リゴレット』『仮面舞踏会』『愛の妙薬』を表現している。

もっとも印象的なのは、750ソリッドゴールドのペン先にエングレーヴされた「曲がった釘」のモチーフ。これは、舞台裏で曲がった釘を拾うと幸運が訪れるというジンクスを信奉していたパヴァロッティに、裏方のスタッフたちが敬意を込めて常に見つけやすい所に釘を置いていたというエピソードに由来している。このモデルの本体価格は29万8000円だ。

■筆記具でありながら宝石のような輝きを放つ

そして、さらに希少な「ルチアーノ・パヴァロッティ888」モデルもラインアップ(メイン写真)。本体の基本的な造形は「4810」と共通だが、フィッティングにソリッドゴールドが使われていたり、天冠部のモンブランの白い星型のシンボルマークが上級モデル仕様のマザー・オブ・パールだったりと、さらに洗練された仕様になっている。特徴的なのはPVDコートとブラックラッカーで装飾されたドラゴンモチーフのキャップで、目の部分にはレッドガーネットが埋め込まれている。また尻軸に約1.025ctのレッドガーネットがセットされているのもこのモデルの特徴だ。こちらは世界限定888本で本体価格104万2000円だ。

筆記具でありながら宝飾品のような輝きを放ち、パヴァロッティにちなんだユニークな意匠が施された一本。モンブランならではの確かな書き味とともに、パヴァロッティの遺した偉大な芸術性も伝えて続けていける逸品である。

記事提供 / 素晴らしきオトナたちへ。モテるオトナの悦びを。[editeur エディトゥール]

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