医者、弁護士、大手企業…!?

婚活での職業詐称がバレたら?

2015.09.26 SAT


本文中(2)の婚約は、お互いの口約束だけでも法的には成立するという 写真提供/PIXTA
「恋活」「婚活」「朝活」等々、「○○活」という言葉が流行っていますね。目標に向けて前向きに活動していこうという姿勢は、傍から見ている分には清々しく、私は結構好きです。しかし、こと「婚活」に関しては、当事者は焦るあまりに必死になってしまうことも。ついつい学歴や職業の点で見栄を張ってしまって…なんてこともあるようです。

「男性は医者・弁護士限定」なんていう婚活パーティもありますね。これに職業を偽って参加し、晴れて彼女ができ、婚約に至ったとしましょう。しかしウソはやがてバレるもの。結婚前に「医者(弁護士)」でないことがバレて破談になり、女性側から「騙された! 慰謝料を払え」と言われてしまったら、どうすればよいのでしょうか?

実はこの問題、恋愛シーンのどの段階でバレたかということにより、結論は変わってきます。

(1)お付き合いの段階でバレて破局
まず、単に付き合っているだけであれば、彼女がいくら「医者(弁護士)だと思ったから付き合っていたのに! ひどい!」と思っても、慰謝料請求が認められることはほぼないでしょう。 「医者(弁護士)」であることを強調して、結婚をちらつかせながら、何年も肉体関係を続けたり、妊娠・堕胎を繰り返させたり…、というような事情があれば別ですが。

(2)婚約の段階でバレて破談
婚約(婚姻予約)は、一種の契約として扱われるので、不当な理由で破棄されたら(または破棄せざるをえなくなったら)、慰謝料や婚約にかかった費用は損害賠償請求することが可能です。ただ、単に職業を詐称していただけで、収入などには偽りがなかった場合は、実際の裁判で請求が認められるのは難しいかもしれません。

(3)結婚してからバレて離婚
職業の詐称を理由に、妻から一方的に離婚することができるでしょうか。単に職業を詐称していたというだけでは、離婚は難しいと思います。相手の職業も、結婚を考える理由として大きい部分かもしれませんが、結婚前に伝えていた年収と同じくらいの稼ぎがあって、きちんと生活費も渡しており、家族仲もうまくいっていたのであれば、離婚理由として認められる「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとまではいえないでしょう。ただ、離婚裁判では「職業を詐称されていたことより、ずっと嘘をつかれていたことの方がショックなんです!」なんて綺麗ごとを言われてしまうはずです。なので、職業の詐称がバレたことがきっかけで夫婦仲がうまくいかなくなり、いさかいが絶えない状態がずっと続き、家庭生活が崩壊してしまったような場合には、離婚理由になってしまうかもしれませんね。

職業を偽っていてもいつかはバレます。自分の職業に誇りを持って、「肩書きで男を選ぶ女なんてこちらこそアウトオブ眼中!」ぐらいの勢いで、「婚活」を頑張りましょう!
(島田さくら/アディーレ法律事務所)

※この記事は2013年9月に取材・掲載した記事です

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