発症すると高熱が1~2週間続くことも…

実は9割が感染!「キス病」の正体

2015.09.12 SAT


Syda Productions / PIXTA(ピクスタ)
エボラ出血熱からデング熱、インフルエンザまで、ニュースでも耳にすることの多い様々な感染症。目に見えるものではないだけに、不安や怖さを感じる人も多いだろう。

しかし、身近なところでは、いわゆる風邪なども「うつる」病のひとつ。「キスでうつる」という噂も耳にするが、お年ごろの僕たちとしては、キスがどの程度のリスクをはらんでいるのか、気になるところ。新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみよう。

「風邪など、飛沫感染によって拡散していく病気は、キスでうつる可能性もゼロではありません。虫歯の原因菌が唾液を媒介として、キスや食べ物の口移しでうつるのも有名ですよね。また、“Kissing disease(キス病)”という俗称を持つのが、伝染性単核球症です。これはキスによってEBウイルスという病原体をもらうことで発症するもの。場合によっては発熱などの症状を引き起こし、9割がたの人が知らずに感染を経験しているものでありながら、あまり知られていないんです」

須田先生によれば、ほとんどの人は乳幼児の段階で、両親からEBウイルスをもらい、発症しないまま免疫が形成されているという。

「ところが、学童期以降にEBウイルスに感染すると伝染性単核球症を起こし、高熱が1~2週ほど継続したり、激しい咽頭痛を起こしたりすることがあります。これは乳幼児の時期にたまたまEBウイルスをもらうことがなく、免疫のないまま思春期になり、他人とキスすることで起こるケースがほとんど。キス病と呼ばれるゆえんですね」

症例としては非常に稀らしいが、付き合い始めた相手が免疫を持っているかどうかなど、事前に知りようがないから、対策が難しい。

「ただ、不幸にも自分とのキスが原因で相手が倒れてしまったとしても、よほど悪条件が重ならないかぎりは、大事には至りません。慌てず、一度医師の診療を仰ぎましょう」

不意にこうしたケースに見舞われた時のために、可能性の1つとして覚えておくといいだろう。
(友清 哲)

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