忘年会や新年会…酒が入って気が大きくなったときに要注意

ぼったくり、対抗手段は立ち去り?

2015.11.29 SUN


世のなかには、高い料金に納得してお金を払う客がいて成り立っている「健全な高い店」もあるわけですから。単に自分の感覚と違うだけで「ぼったくり」と決めつけてしまうことのないよう、客側にも注意が必要。見栄をはらずにまずは料金確認、ですね
近年、被害の声が拡大している“プチぼったくり”。従来のぼったくりとは異なり、通常の料金に少額を上乗せするもの。過剰に高いわけではないため、渋々払ってしまうケースも多いという。最初に行われるべき説明がないものの、一応はチャージ料や週末料金などそれらしい名目がついている場合もある。手口は巧妙かつ狡猾で、こちらが「警察に行こう」と言えば、無銭飲食犯を突き出すぐらいの勢いで「では一緒に行きましょう」と答える店もあるらしい…。

法律に詳しいアディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士によれば、そもそも料金トラブルの解決は警察に持ち込んでも、どうにもならない面があるとのこと。

「法外な暴利については、公序良俗違反(社会的な妥当性)に問える可能性もありますが、基本的に食べ物やサービスの値段は個人間で自由に決めてよいことになっています。つまり、店側はどんな料金設定をしても構わないし、料金表があれば客側も合意したことになります。そうした条例や法律の隙をついているのがプチぼったくりの巧妙なところ。客引き・キャッチに料金を確認したとしてもこちらに有利にはなりません。大概がフリー契約である客引きについては店側に『そんな人は知らない』と言われればそれまでです」

もちろん、すべての客引きがぼったくり店へつながるわけではない。しかし、客引きについていくことが、ぼったくり店への遭遇率をあげてしまうことには間違いないと岩沙弁護士は言う。

「さらに、こうした店では料金表が確認しにくくなっている仕掛けがあります。店に入ったら、まずは料金表を確認すること、それが出来ない店ならすぐに出るべきですね」

しかし、より悪質な店であれば「入店料だけでもよこせ」と言ってくることは想像に難くない。これら不当と思われる請求には、どう対処すればよいのだろうか?

「払ってしまったお金を取り戻すにはかなりの費用と時間がかかります。まずは、払わないのが前提。話し合いになった際は場所を店の外に変えてもらうことです。それが叶わず、店に閉じ込められたり身の危険を感じたりする場合など、お金を払わざるを得ない状況もあるかもしれません。そうした場合は、とにかく証拠を残しておいてください。具体的にはスマホに録音アプリを入れておいて、会話を録音しておくなどするといいでしょう」

料金交渉の味方になってくれるわけではないが、話し合いの場は可能であれば安全を確保できる交番の前で行うべき、と岩沙弁護士。そう、結局のところ、支払いに関しては自分で交渉するしかない。あるいは、プロである弁護士を呼ぶか…。

「そこがプチぼったくりの巧妙なところで、弁護士を呼んで裁判すると金銭的に損してしまう程度の額なんですね。だから、最終的にどうするかの判断は、その場の個人に任せるしかありません。なお究極的には、お金を支払わずに立ち去るという選択肢も考えられます」

それではこちらが無銭飲食の犯人になってしまいませんか? 一銭も払いたくないわけでなく、意味のわからないお金を払いたくないだけなんですが…。

「法律的にいうと、無銭飲食は刑法246条の詐欺罪にあたります。ただしこれは『最初から無銭飲食をするつもりで飲み食いして払わない』といった場合に適用されるもの。『元々、払う意思はあったが料金トラブルによって払わない』のである限り、この罪にはあたらないのです。仮に『請求通りの8万を払わなければ無銭飲食になる』と脅された場合も、適正な額を払うことは拒否していないのでこの脅しには意味がありません。店側も警官も、あっさりと立ち去らせてくれないかもしれませんが、一応覚えておいてください」

なるほどね、法律を知れば怖くない…と言いたいところですが、実行できる自信は筆者にはありません。酒が入って気が大きくならないように、客引きについていかないように、わたしもあなたもご注意ご注意。
(のび@びた)

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