身体にまつわる都市伝説 第259回

「ベジタリアン=長生き」の真偽は…

2015.12.09 WED

身体にまつわる都市伝説


7万人超を対象とした調査では、ペスコ・ベジタリアン(野菜と魚肉は食べるが、獣肉や鶏肉は食べない)が最も長生きであることが判明した (写真提供/marucyan / PIXTA)
現代人の食生活は、どうしても偏りがち。まして独身・ひとり暮らしのビジネスパーソンとなると、外食が多くなるのでなおさらだ。せめて、できるだけ野菜をとろうと気をつけてはいるけれど、ついつい肉料理に手が伸びてしまう今日このごろ。

でも、昔から闇雲に信じられてきた“野菜=体にいい”というのは、本当なのだろうか? 最近は健康志向の高まりから菜食中心の食生活を送る人もいるけれど、肉を食べないと逆に栄養が偏ってしまいそうな気がするのだけど…。

「菜食主義が健康にいいのは、明白な事実です。ただ、いわゆるベジタリアンにもいくつかのレベルがあり、魚介や卵、乳製品まで排除した完全菜食主義が果たしてベストかというと、そうではありません」

こう語るのは、『本当にあった医学論文』などの著書を持つ医師の倉原優先生だ。倉原先生によると、海外にはベジタリアンの食生活と死亡率の関連を科学的に検証した論文が存在するという。

「北アメリカで男女7万3308人を対象に実施された調査では、まず、摂食内容によって調査対象を5段階に分類しています。その内訳は、非菜食(何でも食べる)、セミ・ベジタリアン(鶏肉と魚肉だけは食べる)、ペスコ・ベジタリアン(野菜と魚肉は食べるが、獣肉や鶏肉は食べない)、ラクト・オボ・ベジタリアン(乳製品と卵は食べる)、ヴィーガン(完全菜食主義者)で、その後、被調査対象者を5.79年間にわたって追跡調査し、それぞれの死亡率がまとめられました。結果、この調査期間中、7万3308人のうち2570人が死亡しており、最も死亡率が低いのはペスコ・ベジタリアンであることが判明しているんです」

つまり、長生きを基準に考えると、獣肉や鶏肉を絶ち、野菜と魚肉だけで生きていくのが最善ということになる。

倉原先生によれば、総体的に見てベジタリアンが非菜食主義者より長生きなのは間違いないそうで、とりわけ非菜食主義者には心血管系の疾病による死亡が目立ったという。長生きするためには、少なくとも三食とも肉を食べる筆者の食生活は見直した方がよさそうだ…。
(友清 哲)

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