町田で味わう、本場上海の味

本場上海の面点師が作る!生煎饅頭

2015.12.10 THU


4つ入りでも、小腹なら十分満たせそう 撮影:うぬまいちろう
多摩地区最大級の街、町田。駅周辺にはデパートが立ち並ぶだけでなく、古着などの専門店や、昔ながらの商店街もあり多くの人でにぎわう街だ。

飲食店も多く、食べ歩きグルメにも事欠かないこの街にあって、いつも行列が目立っているのが「小陽生煎饅頭屋」(しょうようせんちんまんじゅうや)という店。あまり耳慣れないが、生煎饅頭とは、挽き肉などの具を小麦粉の生地で包んで蒸し焼きにした、肉まん(のような)点心のこと。並んでいても次々と焼きあがるので、ジュワジュワという焼かれる音、香ばしい匂いに軽く胃袋をなぶられていれば、すぐ行列の先頭にたどり着いてしまう。

しかし、いかに食欲が高まっていようとすぐにパクリとやってはいけませぬ。いきなりかぶりつくと、ほとばしり出るアツアツの肉汁で舌をヤケドします。ここは冷静に、まず皮の上を少しだけ齧(かじ)りとり、慎重に中身をすすると…旨い! そして一口ではすすり切れない! あふれ出る大量の汁は肉汁というよりスープの域。濃厚なのに、案外しつこくない。寒い時期、これは胃袋に浸みますわ。

「生煎饅頭は、上海の料理。上海では朝食として食べる日常的な料理なんですよ。豚の皮から作ったゼリーを加えてあるから、焼いた時にゼリーが溶けて、中が肉汁のスープでいっぱいになるの。この店は、面点師を中国から呼んでいるので、本格的なものが食べられますよ」(店長の張 玉蘭さん)

ちなみに、面点師とは麺と点心の専門家で中国での料理資格。それをわざわざ呼び寄せているのだから、本場の味の再現性については推して知るべし。

とはいえ、張さんはこの店をやるにあたり、日本人が好む味を研究してアレンジも加えている。

「中国では具に脂身も入れるのだけど、日本人にはしつこく感じられるので脂は入れてないの。それに化学調味料も使ってません。焼くときの油がしみこまない皮も研究したし、薄めの皮にしてカリッとした感じにしたんです。中国人のお客さんも多くて『上海のより美味い』って言われてるんですよ!」

さて、先にも書いたようにまずはスープをすするのがお作法だけれど、そのあとはお好みで。黒酢を垂らしてよし、ラー油を垂らしてよし。店頭にある特製の辛味味噌を利用すれば味がさらにグレードアップ。下側がカリッと香ばしく揚がったもちもちの皮ごと美味しく味わいつくせます。

持ち帰って温めなおしたい場合は、オーブントースター機能を使うのがポイントなのだとか。寒い時期にハフハフしながら食べるのにもってこいの町田グルメ、あなたもいかが?
(宇都宮雅之)

■東京近郊お持ち帰りスポット第6回

  • 次々に作業をこなしながら、取材に答えてくれた張さん。コメントには、肉汁と同じく自信もみなぎる
    イラスト:うぬまいちろう
  • 幅20cmほどの狭いカウンターで食べるのもまたよし
  • 土日は2000個ほど売れるという。作り置きでなく、生地をその場で伸ばして具を包んでいるので、まさに手を休める間もない厨房の様子
  • 昭和感が漂いすぎる仲見世商店街の入り口にある

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