1枚数分の手軽さ。絵がヘタでも、すべてが“味”

年賀状に新提案「絵手紙」のススメ

2015.12.16 WED


コマをよーく観察しながら、完成。日本絵手紙協会では、「はじめての絵手紙セット」として、簡単な道具一式を1500円で販売しているそう。絵手紙に使う、画仙紙ハガキも売っている
いつの間にやら、年賀状の準備も佳境の季節。とはいえ、ここ数年、年賀状はマンネリ気味なので、何かいいものはないだろうか…と探していると、「絵手紙」なるものを発見した!

「絵手紙」とは、その名のとおり、手紙(ハガキ)に自分で絵を描くもの。これは年賀状にも使えそう…ということで、ひとまず「日本絵手紙協会」に問い合わせてみると、「とにかく体験してみてください」とのこと。とりあえず協会に行き、描き方を習ってみた。

絵手紙は、「筆」と「墨」、そして「絵の具」を使ってシンプルに描く。とはいえ、筆者はビックリするほどの“不器用”なので心配していたが、今回、描き方を教えていただいた講師の大月ユキさんによれば、「絵がヘタな人ほど、絵手紙が合うんです」という。その言葉に少し勇気づけられながら、実践に入った。

チャレンジしたのは、「葉っぱ」と年賀状用の「コマ」の2枚の絵。よく観察しながら、さっそく1枚目を描き始めるが、やはりうまくできない。筆を持つ手が震えるため、葉っぱの輪郭がキレイに描けず…心配になってきた。それでも先生は、「大丈夫です。絵手紙はすべて『味ですね』で済みますから」と気にしない。

輪郭が終わったら、いよいよ色を塗る。使うのは「顔彩(がんさい)」という絵の具。ここは「うまく塗らないと!」と緊張したが、絵手紙は、フチに白い部分が少し残るくらいザッと塗ればいいらしい。不器用な自分には、むしろ好都合だ。

色を塗ってみると、これが不思議。なんとかサマになっている…気がする。先生も褒めてくれた。絵で褒められるなんて初めてだ。ちなみに、所要時間は1枚5分ほど。

この調子で年賀状用の絵を描いてみる。先ほど、「絵手紙は、被写体がハガキの枠からはみ出す方が良い」とアドバイスを受けたので、それを実践してみた。

コマの立体感を筆で表すことに若干手間取ったが、描いてみるとこちらも決して悪くない(ヒイキ目あり)。最後に押した赤い「た」の印(※名前の頭文字)のおかげで全体の雰囲気がぐっと引き締まる。本当に、絵がヘタでもなんとかなった。

日本絵手紙協会の大塚洋子さんに話を聞くと、「絵手紙を楽しまれるのはシニア層中心ですが、若い人も増えています」とのこと。若い人が墨で絵を描くのは意外なだけに、若者からシニアに絵手紙を送るとずいぶん喜ばれるようだ。「経営者の方などはシニア層が多いので、年賀状はもちろん、お礼状などで絵手紙を送るのもいいかもしれません」と付け加えてくれた。

すべてが“味”になり、一生懸命さも伝わる絵手紙。描き始めると、1枚はものの数分で描き終わる。年賀状のネタに困っている人は、まずは身近な大切な人にだけでも送ってみては?
(有井太郎)

  • 「葉っぱ」の絵には、遠くで暮らす母親に向けたひと言を添えた。先生いわく、「渡す人を思って、一生懸命メッセージを書くように」とのこと。その気持ちが字に表れるのも、絵手紙の良さのようだ

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