東京・大田区では2月にもスタート予定

「民泊」1泊いくらに設定する?

2016.01.09 SAT

世論調査


「いくらでも貸したくない」と答えた男性は45.0%、女性は65.0%だった。やはり女性の方が自宅に他人が入るのは抵抗があるようだ 写真:Graphs / PIXTA(ピクスタ)
東京・大田区議会は昨年12月、“一定の条件”を満たせば、住宅の空き部屋などに旅行客を泊める「民泊」を認める条例を可決。早ければ2月半ばから区が認めた事業者が「民泊」を始めることになる。なお、一定の条件とは、「6泊7日以上滞在する外国人に限る」「必要に応じて行政が立ち入り調査する」などだ。

宿泊施設不足に対応する形で生まれた、この「民泊条例」。自宅をうまく活用すれば、小遣い稼ぎにもなりそうだが、誰かに自宅を貸すとなれば少なからぬ不安も…。では、実際に民泊を行うとすれば、値段設定をいくらにするだろうか? 都内で一人暮らしをする20~30代独身男女200人(男女各100人)にアンケート調査を行った。(協力/アイリサーチ)

〈条件に合う旅行者がいた場合、自宅を1泊いくらなら貸す?〉
・1万円未満 22.0%
・1万円以上3万円未満 16.5%
・3万円以上10万円未満 5.0%
・10万円以上 2.5%
※いくらでも貸したくない 54.0%

金額を設定してもらったものの、過半数は「いくらでも貸したくない」と回答。やはり自宅に誰かが泊まる…というのは許容できない人が多いようだ。

一方で、値段設定ボリュームゾーンとなったのは、「1万円未満」と「1万円以上3万円未満」。一般的なホテルの料金を参考としたのだろう。とはいえ、これは1泊の値段。最低6泊が条件なので、2万円に設定すれば、12万円の収入となる。

なお、今回の調査では1泊200万円とした人もいたが(アンケートの上限を200万円に設定していた)、これらの現実感のない1泊50万円以上を設定した人を除いた平均額を出したところ、【1万4459円】だった。

以下、それぞれ設定した金額に応じて5パターンに分類し、コメントを紹介しよう。

■「いくらでも貸したくない」派のコメント
「人に貸すのは気持ち悪い」(26歳・男性)
「その場限りの旅行者なんか信用できない」(32歳・男性)
「見ず知らずの人間を家に入れたくない」(33歳・男性)
「家を汚されたりご近所トラブルが起きたら困るので」(29歳・女性)
「自分の荷物がたくさんあるところに他人が泊まるのは気持ち悪いし、信用できない。自分の家具を使われるのもいや」(29歳・女性)
「何か取られたり、悪いことをする人もたくさんいると思うから」(32歳・女性)

■「1万円未満」派のコメント
「今の家が家賃66000円で1日当たり2500円貰えたら儲かるから」(26歳・女性/2500円)
「3日で1万円ぐらいならいいかと」(27歳・男性/3000円)
「器物破損などの万が一のリスクを考えての最低基準額が上記金額と想定した」(36歳・男性/4000円)
「ホテルよりも安くないと泊まりたい人はいないと思った。光熱費を差し引いて3000円くらい利益となれば、十分だと考える」(25歳・女性/5000円)
「ホテルの平均レートと思うから」(38歳・男性/8000円)

■「1万円以上3万円未満」派のコメント
「それ相応の人しか泊まれないようにするため」(31歳・男性/1万円)
「高くないと貸すメリットがないから」(31歳・男性/1万5000円)
「絶景の高層マンションで、コンビニやラウンジなどの設備も充実しているから。高級ホテルくらいの値段でも良いと思う」(27歳・女性/2万円)
「これぐらいなら何かあっても許せる」(33歳・男性/2万円)

■「3万円以上10万円未満」派のコメント
「家賃の半分くらいで」(31歳・男性/3万円)
「あまり安いとたくさんきて、メンテナンスが疲れそうだから」(39歳・女性/3万円)
「あまりやりたくはないから」(28歳・男性/5万円)
「もし部屋に何か問題があった状態で出て行かれた場合の保険も考えて、1ヶ月分の家賃分を1泊でもらいたい」(34歳・女性/7万円)

■「10万円以上」派のコメント
「なるべくなら貸したくない」(39歳・女性/10万円)
「自分の部屋を貸すからには、それなりの金額にしたい」(32歳・男性/15万円)
「できれば貸したくない」(33歳・男性/50万円)
「相当の対価がないと貸したくないから」(26歳・男性/200万円)

ポイントになったのは、「万が一の補修費用」「家賃との比較」「他のホテルとの比較」といったところ。前向きに考える人であれば、他の宿泊施設より安めに設定する傾向があるようだ。一方、乗り気でない人は、グンと高めに設定している。

新しい取り組みとして、ビジネスチャンスのひとつとなるだろう「民泊」。しかし、そもそも賃貸住宅の場合、自分が大家さんと「転貸(又貸し)」できる契約を結んでいないといけないうえ、冒頭の条件には「近隣住民への周知」もあるなど、ハードルは決して低くない。はたして、どれくらいの人が実践する?
(千川 武)

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