夫婦別ストレス調査を読み解く

共働き妻、ストレスは「子育て<夫」

2016.03.26 SAT


じつは夫が一番のストレス源に… 画像提供/Ushico/PIXTA(ピクスタ)
共働き世帯が増加する昨今、仕事と家庭を両立させるためには夫婦の助け合いが不可欠。特に子どもがいる家庭であれば、なおさら双方を思いやる姿勢が大事だ。しかし、なかには職場と家庭でダブルのストレスを抱え、それをパートナーが理解してくれないことに、さらにいら立ってしまうなんてケースもあるかもしれない。

そうした理解不足で夫婦間に亀裂を生まないためにも、まずは、働く母親と父親、双方にとって「ストレスの火種」になりやすいポイントをおさえておく必要があるだろう。

リクルートワークス研究所が働く母親、父親それぞれが抱えるストレスを、仕事・プライベートの両面から分析した「働くマザーのストレス調査2015」によれば、母親と父親が抱えるストレスには明らかな違いが見てとれる。

働く父親が抱える日常的なストレス項目は「自分に合っていない仕事内容」「顧客からのクレーム」「上司との折り合い」など、上位15項目のうち12項目までが“仕事に関するストレス”で占められていたのに対し、働く母親は上位15項目のうち半分が“プライベートのストレス”にまつわるものだった。特に「配偶者の性格や態度」「配偶者の家事への非協力」「配偶者への子育てへの非協力」など、夫に対する不満が目立つ。

この結果について、リクルートワークス研究所の萩原牧子氏は次のように語る。

「働く母親のストレスというと、とかく子育ての大変さばかりがクローズアップされますので、じつは夫への不満の方がストレスが大きい、という結果は意外に思われる方が多いかもしれません。実際、この結果を男女双方に見せると女性には共感されるんですが、男性はとても意外な顔をされますね」

夫側からすると、まさか自分がストレスの種になっているなんて思ってもいなかった、というところなのかもしれない。さらに、萩原氏はこう続ける。

「また、夫の『家事への非協力』が『子育てへの非協力』より上位だったことも着目すべきポイントです。イクメンブームもあって育児を頑張る父親は増えましたが、一方で、『家事は女性の仕事でしょ』という価値観はまだあまり変わっていないのかもしれません」

これも夫側はあまり自覚できていないポイントだろう。夫はとかく「妻が働くことへの理解を示し、そのために育児にも協力している」といった思考に陥りがちだが、家事も含めた家庭内の負担が平等に分配されているか否か、今一度考えなおすべきなのかもしれない。

「ただ、妻側からすれば期待の裏返しでもあると思います。期待するからこそ、イライラしてしまうわけで、どうでもいいと思っていたらストレスの対象にもならないはずですから。また、一方で妻の方も夫が抱えているストレスを理解する必要があります」

たとえば、働く父親は「拘束時間が長い」「通常勤務時間内に処理できない」といった仕事上での激務がストレス上位にランクインしている一方で、「家族や親族の仕事をすることへの無理解」という項目もトップ15に入っている。職場で大量の仕事をこなさなければならない状況がありつつも、それを妻が理解してくれない。そんないら立ちが垣間見える結果だ。

夫婦ともに生き生きと働き、かつ円満な家庭を築くためには互いの歩み寄りが欠かせない。上記のポイントをふまえ、お互いのストレスに思いを馳せてみてはいかがだろう。

(榎並紀行/やじろべえ)

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