ホルモンバランスが崩れると、肌荒れ以外の弊害も…

ストレスで、女性も男性ホルモンが増える?

2016.05.04 WED

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「吹出物とあわせ、最近は薄毛の相談でもクリニックにいらっしゃる女性は多いです」と高瀬先生。いずれも主な原因のひとつとして、男性ホルモンの増加が考えられる 画像提供/Ushico / PIXTA(ピクスタ)
数年前、やりがいのある仕事を任され、張り切って取り組んでいたある日…。ふと気づいたら、あごのあたりに白い吹出物がポツポツとでき、最初は「ただのニキビかな」と放っておいたものの、日を追うごとに悪化! それまで肌荒れしたときにおこなっていた対処法がまったく効かず、数カ月後に仕事のストレスが軽減したころから次第に治まっていったのですが…振り返るとあれは、ストレスで男性ホルモンが増加したことによる、いわゆる「ストレスニキビ」だったのかも? 美容皮膚科・ウォブクリニック中目黒の高瀬聡子先生、教えてください!

「人は性別にかかわらず、男性ホルモンと女性ホルモンのいずれも持っています。しかし、強いストレスがかかると自律神経が乱れ、交感神経が優位になって、女性にも男性ホルモンの分泌が促進されます。さらに、ストレスが溜まることで、副腎皮質からコルチゾールという抗ストレスホルモンが分泌され、これが男性ホルモンを増加させる性質を持ちます。この2つの理由により、ストレスがかかると女性の体内に男性ホルモンが増えてしまうのです」

男性ホルモンのなかでも「テストステロン」というホルモンは、ストレスニキビやアダルトニキビとも呼ばれる吹出物の生成に関与していると考えられているそう。

「テストステロンが分泌されると、角質肥厚といって古い角質がはがれ落ちず、肌表面に溜まってしまう現象が起きます。それによって肌の代謝が落ちるのですが、肌の下では男性ホルモンの増加によって普段より皮脂分泌が盛んになっている状態です。毛穴が詰まっているところに、過剰な皮脂が出てしまったら、吹出物もできやすくなりますよね。なお、このタイプの吹出物は、男性のヒゲが生えるあごの周辺にできるのが特徴です」

分厚くなった角質層の内側にできた吹出物は、普通のニキビ以上に治りにくいそう。では、ストレスを軽減させる以外に、どんな対処法があるのでしょうか?

「ホームケアでは余分な角質を除去し、肌代謝を正常に戻すことが第一ですので、ピーリングで角質ケアをおこないましょう。ただし、肌を傷めると逆効果なので、優しく丁寧におこなうこと。私のクリニックではピーリングとあわせ、皮脂分泌を抑制するビタミンCの導入を行っていますが、症状によっては外来薬を処方する場合もあります。さらに、栄養成分によるインナーケアも必要です。この場合はビタミンB2やB6、C、Eなどの成分を補うことをおすすめします。また、女性ホルモンのバランスを整えるためにピルを提案する場合もあります」

なお、この10年ほどの間で「職場が変わった途端、できました」など、ストレスが原因と思われる吹出物で相談に来る患者さんが増えたそう。周囲の環境によっていつホルモンバランスが崩れてもおかしくないのですね…。五月病ふくめ、メンタル面での不調が気になる季節…ストレスニキビにも注意して、できるだけこまめに気分転換するように心がけたいものです。

(富永明子)

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