ワンルームの遺品整理や「デジタル遺品」処理の相場

「もし自分が死んだら…」後片付け費用はいくらかかる?

2016.11.14 MON


遺族からよく挙がるのは「使用していた銀行口座がわからない」という声。書店等で売られている「エンディングノート」は、銀行名や暗証番号などを細かく記せるので便利とか
写真:tomcat / PIXTA(ピクスタ)
30歳を過ぎてくると、友達が「病気で亡くなった」「交通事故で亡くなった」…という話を時折聞くようになってくる。厚生労働省発表のデータによると、50人に1人は40歳までに亡くなるという。

“死”はまだ遠い話とは思っているけど、万が一、突然死んでしまったら…。この部屋は誰が片付けるんだろう?

「一人暮らしの方が亡くなった場合、遺族の方から『気持ちが整理できず片付けに取りかかれない』『荷物の量が多くて自分たちでは手に負えない』といった理由で、私たち遺品整理業者に依頼されるケースが増えてきています。以前、遺品整理業者は、日本に数社ほどしかなかったのですが、この5年で5倍もの数になっていますね」

とは、遺品整理サービスを展開する「ネクスト」の小川健二さん。たしかに今、自分にもしものことがあったとして、家族がすぐに遺品整理に取りかかれるか…といったらなかなか難しそう。

「死後のことを考えて、生前に自分の遺品整理を依頼される方もいます。ご高齢の方が多いのですが、40代ぐらいの方の相談を受けることもあるんです。以前、依頼された方は、大きな病気になったことをきっかけに『家族に迷惑をかけたくない』と考えたそうです。後日、ご自宅に伺って見積もりを出したのですが、その見積もり金額をすでにご家族に渡しているそうですよ」

では実際、30代の一人暮らしの独身男性が亡くなったとしたら、遺品整理にはいくらかかるのだろうか?

「まず、部屋の広さ、荷物の量で基本料金が決まります。一人暮らしの独身男性ですと、ワンルームから1DKのタイプが多いので約10万円ほどですね。これをベースに様々なオプションを追加することで金額が加算されていきます。例えば、なんらかの理由で自宅で亡くなった場合、時間が経つと異臭が部屋に染み付いてしまうので、それを取り除くための清掃作業に5万円、畳やフローリングの取り替えに8000円ほどかかりますね。この他、バイクや車の廃車手続きは1万円前後、遺品をご実家に配送する場合は段ボール1つ当たり数千円加算されます」

また、小川さんいわく、最近増えているのが「デジタル遺品」なんだとか。

「パソコン・携帯電話上のデータやSNSのアカウント、ネット口座といったものを『デジタル遺品』と呼んでいますが、これらの処分方法がわからなくて困る遺族の方が増えています。遺品整理業者では、パソコンや携帯を完全に破壊して破棄するという処理しかできないので、遺族の方がパスワードの解析やデータの復活を希望される場合は、専門業者に依頼していただくことになります。業者によって金額はまちまちですが、数万円はかかると考えておいた方がいいでしょう。これらを全て踏まえると、20万円ほど用意しておけば、“死後の後片付け”ができると思いますね」

この値段は、ワンルームから1DKの相場なので、気になる人は見積もりを頼んでみてはどうだろう。

病気になってしまったり、事故に巻き込まれたり…いつ何が起こるかわからないもの。残された人に迷惑をかけないために、今からできることをしておくといいかも。

(山本絵理/short cut)
  • 「遺品整理は遺族立ち会いのもとに行う場合が多いので、エロ本やAVなど“見られたら恥ずかしいもの”は、生前に1つの箱にまとめておき、『捨てるもの』と書いておくといいと思います」(小川さん) 「遺品整理は遺族立ち会いのもとに行う場合が多いので、エロ本やAVなど“見られたら恥ずかしいもの”は、生前に1つの箱にまとめておき、『捨てるもの』と書いておくといいと思います」(小川さん) 写真:Graphs / PIXTA(ピクスタ)
  • 自分の死後、他人に見られたくないパソコンのデータをあらかじめ消去するように設定できる「僕が死んだら」というソフトもあるそう! 自分の死後、他人に見られたくないパソコンのデータをあらかじめ消去するように設定できる「僕が死んだら」というソフトもあるそう! 写真:hitoshi / PIXTA(ピクスタ)

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