都が賃貸住宅紛争防止条例を施行

しっかりチェックで敷金全額返還を目指せ!

2004.10.29 FRI

引っ越しの契約をするため仲介業者へ行くと、オヤジが見慣れない書類を取り出して説明を始めた。全国で初めて、東京都が賃貸住宅紛争防止条例を発令し、10月から宅地建物取引業者が、トラブルを防止するための説明をすることが義務づけられたのだという。内容的には敷金の精算に関するものが多かった。カンタンに言えば、借り主は引っ越す際、借りる以前の状態にして戻さなければならないという“原状回復”についてだ。

これまではどこまでを借り主が負担するかに明確なラインがなく、トラブルの原因になっていた。東京都住宅局がまとめた賃貸借契約についての相談(平成15年度)でも、トップは退去時の敷金精算が22%。以下、管理(13%)、報酬・費用請求(12%)、重要事項説明との相違(7%)などとなっている。

なにしろ東京では、世帯の4割にあたる約205万世帯が、民間賃貸住宅に住んでいる。読者のなかにも、汚したりした覚えもないのに敷金がたいして戻ってこないという経験をした人がいるのでは。敷金は半分程度しか戻ってこないもんだという、あきらめモードさえあるような気がする。

これまで明確な基準がなかったのが不思議なほどだが、今回の条例で、きれいに使えば全額戻ってくることになったのだから進歩には違いない。なかでも畳の傷みや壁の日焼けなど、経年による劣化は借り手の責任ではないと明記されたことは大きい。画びょうの小さな刺し穴で壁紙全部の張り替え代金を請求されたりする、理不尽なことは起きにくくなった。

ということで、もっとも大切なのは入居時のチェック。最初からあったタバコの焼けこげやカーペットのシミ・カビ、フローリングの傷などはしっかり仲介業者に報告しておかないと、後から請求されかねないのだ。引っ越しそばもいいけど、入居したらまずパチリ。ムダな出費を防ぐためにも、“使用前”の部屋状態をしっかり写真に残しておこう。

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