超肥満者のための究極のダイエット

あのマラドーナも実践した小さな胃をつくる「減量手術」って?

2005.04.14 THU

86年、サッカーのワールドカップ・メキシコ大会で、母国アルゼンチンを優勝に導いたスーパースター、ディエゴ・マラドーナ氏が、3月上旬にコロンビアの病院で、減量のために胃の容量を小さくする手術を受けた。そのニュースは世界中を駆け巡った。確かに現役時代には想像もできなかった巨漢は目に余ったが、お腹の肉ではなく胃袋を手術するとは大胆な試み。

マラドーナが受けたのは、「胃バイパス手術」といって、欧米ではもっともポピュラーな術式で、ばらつきはあるが約2時間ほどで終わる。胃の上部を水平に遮断して「小さな胃袋」を作り、その側面に小腸をつなぐなどの処置をする。すると、食べられる量が制限されて、その結果、やせていく。

「胃バイパス手術」を含めた外科的な減量手術は、「肥満大国」の米国では、年間1万例以上行われている。日本でも少数だが、肥満の外科手術の実績がある。

千葉大学先端応用外科では、胃の一部をホチキスのようなもので遮断する方式と、胃を切り離して縫い合わせる方式の2つの術式を行っている。03年までに計68人に施し、4人が減量に失敗したが、2~3割の減量に成功した人がほとんどだったという。術後の減量維持にも効果があった。

これらの術式で新しくできた「小さな胃袋」は鶏の卵ほどの大きさ。食べ物が入るとすぐに満杯になって食べられなくなる。千葉大の宮澤幸正助手はこう語る。

「手術により自然と食べられなくなるため、食べたいという本能との闘いからは逃れられるものの、慣れないうちは胃袋の圧迫感がつらくて一日に4~5回吐いてしまうことも多く、決して楽ではないですよ」

こうした外科手術は、標準体重を倍以上も上回るような超肥満の人たち用に開発されたもので、医師の診断が必要。気軽なダイエット目的では受けられない。やっぱり減量に王道はないようだ。

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