「ざる」と「もり」の違いも不明…

それでも「そば通」と呼ばれたい!だってなんかカッコイイから!!

2006.07.20 THU

「この長いヤツへつゆを三分の一つけて、一口に飲んでしまうんだね。噛んじゃいけない、噛んじゃ蕎麦の味がなくなる。つるつると咽喉を滑り込むところが値打ちだよ」とは、ご存じ夏目漱石『我が輩は猫である』の一節。そばには、いわゆる江戸っ子文化の象徴てな粋な風情がありやす。とかニセモノの江戸っ子を気取っても空しいだけだったりするわけですが、なんか「オッわかってるねえ、粋だねえ兄さん」とか、ランチタイムに駆け込んだそば屋で周囲の人から認められたい気分ってないすか?

「姿がいいといえば、そりゃもう落語家さんたちでしょう。高座だけでなく、実際にそばをたぐるのも本当にお上手な方が多い。ですが、たとえば食通で有名なお客さんでも、つゆにどっぷりそばを絡めて召し上がる方もいらっしゃいますし、人それぞれ、楽しみようはあっていいと思いますよ」とは、故・池波正太郎(『鬼平犯科帳』書いた人ね)が通った老舗として知られる神田まつやのご主人。

とはいえ、なんとか簡単に“姿のいい”たぐり方をマスターする方法はないかしら、ということで「薮」「更科」「砂場」という3系統のそば屋さんにてお客さんを観察&ヒマそなご主人やお店の方などに話をうかがった。以下、その総合。
1.背筋を伸ばし、そば猪口を手に持つ 2.つゆにそばを3分の1くらいつけ、一気に音をたててすすりこむ 3.薬味類は途中から投入 4.リズミカルに、1枚5~6分以内を目安に食べ切る 5.最後にじっくりそば湯を注ぎ足しながら余韻に浸る。

実際、そば屋に単独でふらっと入り、黙々と1~5を実践して勘定を置いた瞬間、えもいわれぬ充足感に満たされた。

ただしこれ、あくまでざるやもりなどの基本的な食べ方。食べる前にそばとつゆを別々に少しずつ口に含み、つゆの絡ませ度合いを調節する人や、のびたそばをちぎって酒の肴に楽しむ人もいるとか。うむむ、そば通の世界って深いっす…。

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